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『泣いた赤おに』 浜田廣介 

有名な表題作のほか、浜田さんの代表的な童話を集めた短編集です。
いじらしい善意の人たちばかりで、思わず何度もほろりとしました。
スタンダードなハッピーエンドに終わらない独特のスタイルは、「日本のアンデルセン」の通り名を聞いてすごく納得してしまいました。
どこか切なく、考えさせられます。

泣いた赤おに 泣いた赤おに
浜田 広介 (2004/05)
小学館

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『太公望 下』 宮城谷昌光 

人間・軍師としての太公望の生き様を描いた長編小説。
神秘的なエピソードも挟まれますが、ほとんどは「太公望が」神的というよりも神的なものに関われる存在としての、人間太公望です。
登場人物がかなり多く、三冊を費やしてもまだ描き足りていないように感じました。
浅く広く、というような。
いっそ登場人物をもう少し削るか、冊数を増やしてもっとしっかりと描写するかしてほしかったです。
史実に基づいた歴史小説では難しいことなのかもしれませんが。
後半のほうがいいな、と思う人物が多かったので、彼らの活躍をあまり見られないで終わってしまったことも少し残念でした。
宮城谷先生はほかにも太公望の登場する作品を書いていらっしゃるということなので、読んでみたいと思います。

太公望〈下〉 太公望〈下〉
宮城谷 昌光 (2001/04)
文藝春秋

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『太公望 中』 宮城谷昌光 

読了。感想は『下』にまとめます。

太公望〈中〉 太公望〈中〉
宮城谷 昌光 (2001/04)
文藝春秋

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『太公望 上』 宮城谷昌光 

読了。感想は『下』にまとめます。

太公望〈上〉 太公望〈上〉
宮城谷 昌光 (2001/04)
文藝春秋

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『仮面の告白』 三島由紀夫 

官能的で、暗く、でも引きずり込まれる筆致でした。
読んでいるとずるりと自分の気持ちまで沈んで来ます。引き摺られます。でも文章に惹きつけられて読みたくなる、なんだか魔性です(笑)

『たそがれ色の微笑』 連城三紀彦 

相変わらずうつくしい世界観の短編集です。
ミステリというわけではないのですが、ささやかな謎とどんでん返しは健在です。
どろどろしていない不思議な、淡々とした恋愛観が心地よい1冊でした。

「落葉遊び」
謎の内訳は解りやすい。綺麗な日本語と、繊細な人物像が読ませます。
登場人物の心情がとても見事に描写にあらわれていて、国語のテスト問題にでも使えそう(笑)

「たそがれ色の微笑」
主人公の女性が可愛いです。
解説の方も同じようなことをおっしゃっていたのですが、連城先生は女性心理を描くのがお上手だな、と思いました。途中で先生が男性作家だということを忘れそうでした(笑)

「白蘭」
切ない。泣かせます。
関西弁の一人称が気持ちいい。有栖川先生の作品を読んでいるときにも似た感覚。
題とラストの相関も好きです。
ミステリ短編集「花葬」シリーズでも思いましたが、連城先生は「花」というモチーフがたぶんお好きか得意かなのだと思います。そして確かにお上手なのですよー。

「水色の鳥」
目の付け所が特殊な「離婚話」。
重たくなりがちなテーマにもかかわらず爽やかで優しい気持ちになれます。主人公の男の子に共感しました。
あとがきまで読んで、ひとつのお話として完結するのだと思いました。題の由来が面白いです。


「風の矢」
いっちゃん好きです。(ラブ)
子狐と武士の不思議な関係。一番謎に翻弄された話でもありました。
地面に這うような動物的な、子狐の目線からの描写がされています。
最後まで読んだら再読したくなります。

『快楽の伏流 鑑定医シャルル』 藤本ひとみ 

男色・強姦・快楽殺人が絡んでくるためとてもグロかったです。
男色はともかくとして後者2つは私にとっては鬼門といってもいいテーマなので顔をしかめずにはいられませんでした。
とにかくこの鑑定医シャルルのシリーズを通して思うのは、精神学的(心理学的)な通説で人間を割り切りすぎだということです。統計的にそう言われているから、だけで人間が説明されるとは私は思いません。

読者が意味を取り違えやすい書き方のモノローグ挿入も、初作こそだまされたもののシリーズで読んでいくと慣れてきて、消去法でオチまで解るようになってしまうので少々残念。それでも、オチまでの過程できちんと引っ張ってくれますが。
毎回違う「ママン」にくらくら来ちゃってるシャルルは解せない。
各シリーズ最低1人の女性に心を許している感じの描き方をされているのですが、それは「厭世的」「人嫌い」という描写にはそぐわないと思います。
キャラとして可愛い奴だなとは思うんですけども~。

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