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『正岡子規入門』 和田茂樹監修 

研究入門のための手引き(テーマごとの基本文献提示)、参考文献表、文学碑の碑文と場所と建立・序幕年一覧、年譜付き。さくいんは無し。
子規について、数人の学者さんが色々な切り口から書いた文章を集めたもの。
上記の巻末資料は、子規研究の入り口として大いにお役立ちだと想います。
複数の人が書いている割に「子規像」(子規に対する評価)はあまり揺れないのが面白いです。(シーボルトに関するこういう本ではある程度書く人によってブレがあったので)

ただ子規を「日本」へ入れる入社面接を行った古島一雄については二カ所しか扱われず、そのうち一箇所は古「嶋」と表記のミスまであって寂しかったです…
「一老政治家の回想」はは資料に挙がらず、古島の仕事だと思われることまで陸さんの仕事のように書かれてる部分も有り。その辺詳しいわけではないので確認が必要ですが、日本新聞における子規について書くのならもう少し古島の名前を挙げてくれても良かったかな、と思いました。

『日本宰相列伝4 桂太郎』 川原次吉郎 

桂太郎さんの簡略伝記。やっぱりこのシリーズはもっとページ数を増やしてやってくれればよかったのにと思います。
エピソードや会話は多くなく、事実を桂傾斜の視線で述べている感じです。
なんかこう…頑張って褒めてるなぁ(笑)と私は思ってしまいました。
川原さんの場合、後半に至ってはやや批判的ですらある気がします。でも的を射ているように思えたので腹立たしくはありませんでした。
かなり内容的に薄いのがちょっと寂しかったですが、桂についておおまかなことを知りたいときにはいいかもしれません。
やっぱり桂って周りに振り回されてしまってる感じがするなー…。
自ら流れに乗ったのかもしれないのですが。
というか外から見ると上手く権力の流れに乗ってるように見えてたのに、桂側の目で見ると抵抗空しく流されているように見えたのです。
微妙なところですね。

『正岡子規―五つの入口』 大岡信 

著者が行った子規についての講演を本の形にまとめたもの。
講演当日は資料が配られたらしく、そこに言及されている部分が少々わかりにくいですが、話自体は易しいです。
子規への愛ある視線のもとで、褒めちぎるでもなく批判に終始するでもなく、(やや子規寄りではあるにしろ)バランスのよい話をして下さっていると思います。
虚子・碧梧桐はじめ、子規前後の文壇への言及もあるので時代背景も解り易いです。
引き合いに出されるネタが愛嬌があって面白いのですよー!
ユーモアのあるエピソードやアイディアに、かなり笑いました(笑)
でもだからこそ病魔に冒されている姿が痛くて切なくて詮無いです。

ちなみに一雄との関わりは一切言及無しデース(笑)
わかっちゃいたけど期待してしまった私の馬鹿…!

『ふだん着の原敬』 原奎一郎 

ハラケーさんの養子である奎一郎(貢)くんが新聞連載したお父さん関連記事をまとめた本。
口語体の文章はめちゃめちゃ読みやすい上、一本一本のネタが短いので一番気軽に読める原本かも、と思いました。
「父の映像」と被ってる内容のものもありました。
「政治家」ハラケーと言うより家庭での話が多いです。非常に可愛いお父様です。(力)
台所を仕切ってた女中さんや馬車の運転手さんなど、息子さんならではのネタが盛りだくさんで嬉しい。
でも岡崎は出てきませんでした…(寂)
父への視線が暖かで、そして父から息子への視線も暖かでv大変和みます。


ちなみに一番ツッコミたかったのは、浮気が息子にバレバレじゃーダメだろ原。(笑)

『日本の青春 西郷隆盛と大久保利通の生涯 明治維新を創った男たちの栄光と死』 童門冬二 

タイトルの割には勝と坂本への視点転換が顕著で、大久保さんの影が薄くてさびしかったです…。
主役が西郷で準主役は勝。そんな感じ。
また、役職や状況を現代に引き寄せてくれるのは感覚的にわかりやすくはあるんだけど、寄せられ過ぎていて人物が小さく見えました。
特に西郷さんは。ずいぶん器が小さい男に見えてしまってた。
独自の論らしきものが諸所に見えて、小説では無いもののあんまり参考にできる本でもなさそうです。

『平和と自由の理想に燃えて 民主主義と議会政治の父・尾崎行雄』 志村武 

小学校高学年向けくらいの、尾崎行雄の伝記。
ケストナー以上に簡潔で読みやすい。かつポイントは抑えてあったと思います。つまり面白エピソードと男前エピソードと名言たちですね。
犬養さんは兄貴分(親友)として登場(笑)一雄はいない。(子供向けなのにいたら怖いよ)
時々気が弱くて流されるんだけど、あとでそれを後悔する気持ちでどんどん強い人になってゆくという「等身大の行雄さん像」だと思いました。
打たれては立ち上がることを繰り返したからこその晩年のかくしゃくとした姿だったのかな。

『武士道とエロス』 氏家幹人 

武士道と同性愛についての考察本。
そんなに腐女子をフォローしてくれなくてもいいんですよ…とツッコミたくなりました(笑)
入門編として近代を扱って、そこから中世(著者の十八番)へ帰っていくという形です。
史料を用いた論証なのですが、ただ史料を並べただけ、という感も否めません。
論よりも史料が多かったので。
また、本当にそういうふうに書いてある史料ならともかくも、同性愛に言及したわけじゃないように読めるものまで深読みしすぎ、穿ちすぎな気がしました。

近代史料と論証に関しては知った名前が並びまくってて楽しかったですね(笑)
以下はやや本の内容に触れる感想です。
千葉出身ジャーナリスト、宮武外骨のものではないかと目されている美少年論が載っていて笑った(笑)宮武さん(らしき人)そんなん書いてたのね…!(笑)
徳富蘆花日記にもえ。えろい。ていうか蘇峰にーにはその間何してたんだ。弟へのセクハラ、気付いてなかったんか(笑)
幕末~近代においおて婦女子にめろめろするのは士道にもとる、衆道こそ硬派であるというノリが風習として強く残ってたのは土佐と薩摩であるという馬場辰猪くんの証言にもえ。(帰れ)
ええんか馬場君そんなこと言って…!先輩に怒られなかったんか…!
三浦梧楼の「観樹将軍回顧録」は、彼が一校の校長やってたときに同性愛の風潮が流行っちゃって大鉈振るいに苦労したという話で、別に一雄さんのエピソードではなかったです。(当然だよ)

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