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『水車館の殺人』 綾辻行人 

辛いです。ファンの方はご遠慮下さい。

前作のときも書きましたが、本格推理小説と銘打つ作品であるのに、アンフェア過ぎる。
核になるトリックがクリスティ+クイーンの二番煎じ。割と早い段階で犯人とトリックが解ってしまう、というか人間は消失しないという当然の前提の上で考えればすぐ解る。
エラリイ・クイーンファンが片腹痛い。(酷いな)
その論理の飛躍を登場人物の台詞で弁明しようとしているようなところもあんまり好かんです。

『解説』は紙一重なお遊びがあってちょっとマニアには楽しかったです。
『水車館の殺人』と『46番目の密室』(有栖川有栖)が同じ1992年3月に講談社の新書で出ていて、お二人がお互いに解説を書きあっているのですね。コレはわざと冒頭を全く同じ内容にしたようです。割と仲良しですかお二人?(笑)

『十角館の殺人』 綾辻行人 

伏線の張り具合と使い方が弱いこと、トリックに難があること、『本格ミステリ』を標榜する作品にしては最後の種明かしのときにはじめて出てくる情報が多いことがやや不満でした。犯人の正体への驚きはあった。でもちょっと反則だと思う。
文章は軽めでたかたか読めます。個人的には軽すぎた感アリ。
また古典ミステリ作家さんの名前を登場人物の一部に冠しているため、多分ドイルやカーなど英米の古典作家さんの名前くらいは知っているというような初心者本格スキーさんなら楽しめるのではないでしょうか。
私はエラリイが大好きなので、逆に不愉快でした(笑)本作に出てくる『エラリイ』が原作を侮辱するほどひどいというわけではありません。むしろ特徴は掴んでた。でも各作家さんのファンが読後いい気分になるとはあんまり思えません。
処女作ということで前半の難は割り引いてもエラリイは譲れんです(笑)ご本人も本格スキーさんだけどさ!知ってるけど!
『エラリイ』『ポウ』『ルルウ』というハヤカワミステリ訳(だったと思う)の表記は好きなので嬉しかったです。

鮎川先生の『解説』がよかったです。
私のような稚拙な読者による罵詈雑言や、叩くだけの書評に対する的確なツッコミ爽快でした:*:°(…でも中身にはあんまり触れてなかったよね!)

『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野 晶午 

この本は私より先に母が読んでました。
2004年のこのミステリーが凄い!で一位にもなった作品で、母的には風俗とセックスの描写が結構あるから私には読ませたくなかったけどミステリとしての出来が良かったからそんなのどうでもよくなったんで読んで!という感じだったようです(笑)
が、正直出来はそんなでもなかった。(笑)
トリックには私は気づかず読みました。でも慣れた人ならすぐ気付いたでしょうし、ネタ晴らしの後も「あーそーか」くらいの感慨しかなかったです。悪くはないけど激賞するほどのものでもありませんでした。
現代風刺的な題材を扱ったという点では頑張ったで賞。それに関連する巻末語録は面白い。
タイトルは上手いです。中身をきちんと表しているし響きも良いと思います。横文字じゃないし。
ただ本文にはちらほら意味のない横文字が見えたけども。
不必要なまでのカタカナ外来語使用があまり好きではないのです。ことプロの文章と政治家に関しては。
他の人がやらないことをやるのがカッコいいという心構えには同意しますが、コレと同系のひっかけは今までにもたくさんの人がやってます(笑)もう一ひねりほしかったです。

『ワイルド・ソウル』 垣根涼介 

モノローグ(地の文)が多くて、キャラをつかむのに時間がかかった。ただそれをつかんだあとはもう楽しくて仕方ない。苦しくて仕方ない。日本人が日本人に行った非道を初めて知った。
衛藤とケイの、決して結ばれない親子の絆が切ない。復讐を通じてすら、「仲間」という認識にとどまっているということが。
山本・松尾・ケイ・衛藤の、「アディオス」が切ない。
もう二度と会わないということが。
最後にはみんな死んでしまうんだろうか、と思って読んでいたけれども、若い希望が残される終わり方でよかった。
貴子、というキャラクターが、物語をくるくる回す鍵になっていたと思う。
というのも貴子が出てきたことで、ケイや松尾のキャラクターがハッキリし始めたので。貴子自身も好きです。

南米と移民に、とても興味がわいた。

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 

割と伏線に対して出されるだろう答え、というのは予測が出来た。
でもその事実に対して兄弟がどう反応するのかというところが気になって気になっていとしくて最期まで読んだ。春と、泉水と、お父さんと、お母さんの四人が、凄く魅力的だった。春と泉水の兄弟は本当に可愛いと思う。
2003年このミステリーが凄い!ランキングおめでとですv
驚いたのは泉水の意図していたことかなー。そこが凄く意外でびっくりした。
ラストの方は、春がどういう決断をするのかが怖かった。泉水と二人でいて欲しいと思った。
それでもいつ春がふいと心を変えるかは知れなくて、脆い関係を築いた兄弟のこの先が気になるところ。
続きが読みたい、と思える話は素敵だと思う。
面白かったです。

『未明の家』 篠田真由美 

建築家探偵シリーズ。
ちょっと筆致や話の流れが私には合いませんでした;
やたらきらきらした美形な形容がされるとか、やたら男ばっかり出てきて腐女子狙いっぽさのあるところがちょっとなぁと…;;苦笑。

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