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『新本格猛虎会の冒険』 

タイガースファンの作家たちによる、虎に捧ぐ本格推理アンソロジー。作家紹介=著者の阪神ファン暦。
タイガースが好きな方にはめっぽう面白いと思います。虎への愛が溢れています。
(逆に言うと巨人が好きな方にはオススメしません/笑)
選手なども実名で出てきたりしますが、野球に詳しくない私には解らなくて残念でした。

五人の王と昇天する男達の謎(北村薫)
なんと、「作家編の」でもなく「学生編の」でもない「作家・有栖川有栖御大」が奥様と一緒に登場し、探偵役を務めるという異色なミステリです(笑)
ところもファンタジックで、煉獄が舞台。
野球ファンの男たちは昇天する寸前に好きな選手と面会し、「誰と会ったか」をダイイングメッセージとして残す。
さて二人が会った選手とは、誰なのか?
ウィットの利いた洒落という感じで私は好きな作品です。
有栖川先生可愛いな(お前落ち着けええ)

一九八五年の言霊(小森健太朗)
これも洒落っぽさが強いですがー…論理がちょっと強引、かつ最後のオチが寒かったです。

黄昏の阪神タイガース(エドワード・D.ホック)
ホックはタイガースファンではないようですが(笑)でも日本のことがしっかり描けている良短編だと思います。
女性がややアメリカ女性っぽい雰囲気かなー? とも思いましたが。
海外の人の日本、というのが面白いから良いです(笑)

虎に捧げる密室(白峰良介)
動機がこのアンソロジーならではです。
突拍子も無いトリックで驚かせてくれるノリではなく、ああ成程ね、とストンと納得行く感じ。
あっけなさ過ぎてイマイチと思う人もいるでしょう。個人的には、有り得なさ過ぎる話をされるより好感が持てました(笑)

犯人・タイガース共犯事件(いしいひさいち)
これのみ漫画。
『意外な共犯者』ににやりとします。

甲子園騒動(黒崎緑)
テンポの良い会話のみで展開してゆく『漫才ミステリ』(らしい/笑)
阪神ファンの人にはわかるだろうネタ満載です。関西弁のとんとん拍子とボケ・ツッコミの展開の速さで飽きさせません。
ごく普通と思われた球場風景が一変する様子、会話のみの本文に上手く引かれた伏線が良かったです。

猛虎館の惨劇(有栖川有栖)
わけのわからん謎に継ぐ謎が論理的に解明されて、更には阪神への愛のこもったオチがついてしまう、美味しい本格ミステリ。
ポーの応用形と言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
不謹慎とは思いつつ、オチの上手さに手を打ちました。なーるほどね!
トラキチな有栖川先生も好きですよ。

新本格猛虎会の冒険 新本格猛虎会の冒険
有栖川 有栖、逢坂 剛 他 (2003/03)
東京創元社

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『謎の物語』 紀田順一郎編 

不思議な、ひと捻りあるお話を集めたアンソロジー。子供向けながら、良品が揃っています。
モノはオカルトからミステリから様々。作家も国内から国外まで扱われているのですが、国外の方が比較的多いのでとりあえず「海外小説」にカテゴライズしました。

『女か虎か』(F.R.ストックトン)
 結局どちらだったのか激しく気になる一編。
 かなり発表後の模倣者が多かったろうと思うネタですが、一番最初にやった人を超えることは難しいでしょう。

『謎のカード』(C.モフェット)
 作者が解決編も書いているようですが「納得いかない」ブーイング多数とのこと。コレ一編で読んでおくのが正解か?
 鮮やかな解決編が登場したら、解決編書いた人はヒーローになれると思う。五十円玉二十枚の謎を思い出した。

『穴のあいた記憶』(B.ペロウン)
ミステリ仕立て。ラストが上手い。鮮やか。面白い。
仕立て、というかコレはメインの謎についてとやかく言わなければ本格に近い論理的な作品と言ってもいいと思います。

『なにかが起こった』(D.ブッツァーティ)
結局どうなったんじゃー!(笑)
や、そういう話この本には多いけれどもコレは終わり方が他よりちょっとキレが無いというか、「謎が謎のまま」で完結している美しい短編というより中途半端に終わっちゃった感がちょっとあった。
列車の疾走感は好きです。

『茶わんのなか』(小泉八雲)
化かし系説話。
途中で話が切れてしまってる話を発掘・紹介しておきながら、最後どうなったのか彼の想像さえも付け加えず読者の想像に委ねてしまうっていうその裁量がハーンらしいと思います。

『ヒギンボタム氏の災難』(N.ホーソーン)
ミステリ仕立て。どうなってるの? って思うのですが、綺麗にまとまります。
これは謎めいてるけど謎を謎のまま丸投げしていない好作品でした。

『新月』(木々高太郎)
ミステリ仕立て。心理系ミステリですね。
話としてはたっかたっか読めますが、細田氏の考え方が深いです。

『青頭巾』(上田秋成)
ナチュラルに衆道★ 雨月物語から。現代語訳といいつつところどころ古語がまんま残っています。でも註があるから読みやすい。
醸しだされている雰囲気が好きです。

『なぞ』(W.デ・ラ・メア)
これはほんとに抽象的。
多分抽象的というより象徴的なんだろうけどどう解釈すべきなのか私には解りかねました。
ただ空気の不気味さは肌で感じた。

『チョコレット』(稲垣足穂)
可愛らしい妖精ファンタジーです。日常に見せかけて非日常。童話的。
謎というより「不思議」かな。
滑稽さが良いです。

『おもちゃ』(H.ジェイコブズ)
暗示的(象徴的)。不思議な話なんだけど、大事なことを暗に指摘されているようで切ないような焦るような気持ちになりました。

『密室―ミステリーアンソロジー』 

ミステリのアンソロジーっていうのは概してそうですが、これも例に漏れず出来が悪い…(がくり)
有栖川・法月・若竹先生は良かったです。有栖川先生については贔屓気味なので正確な評価かは保証できません…(帰れ)
それ以外は個人的にはちょっとドンマイです。

「消えた背番号11」 姉小路祐
不可能です。こっけいなくらい無理がある。
以下反転でネタバレツッコミあれだけ激しい教義で全然ずれないわけないと思うのですよ背中の数字。しかもいくら医者さんが影になったといってもスタジアムで観客が見ているのに死角なんて出来るものじゃないと思う。鋏で切るって作業はかなり遠目でも不自然に見えると思う。

「うば捨て伝説」 岩崎正吾
お話としては、私はおじいちゃんおばあちゃんにとても弱いので(笑)割と好きですが、トリック面を冷静に考えるとちょっと無理がある。

「密室のユリ」 二階堂黎人
「消えた背番号11」と同。
以下反転でネタバレツッコミ恋愛沙汰の容疑者二人を呼ぶ理由がマジバナ無い。読者の目を誤魔化すためでしかない。トリックに関しても不可能。あと息を呑む音が取れるほど近くで回ってるテープレコーダーに気付かないことってあんまりないと思う…部屋が違うような描写があったけどそしたら今度は息を呑む音なんて取れないのでは。

「靴の中の死体―クリスマスの密室」 山口雅也
クイーンの『靴に住む老婆』との被りは狙ってやったのか否か。山口さんクイーンの解説も書いていたので知ってはいたでしょうが。
ブル博士・キッド・ピンクの三人組は結構好きです。はっちゃけた設定が面白い。
以下反転でネタバレツッコミ自殺の理由が弱すぎる…! あと、靴をそんなに上手く返せたとは思えない。

「開かずの間の怪」 有栖川有栖
だ、だいすき…(お前ホント贔屓が過ぎるよ…)(自覚はしてます…)男子のやんちゃさ加減全開短編。学生編シリーズ1やんちゃな江神さんがここにいると思うわけで!
敢えて凝った話にしなかった分書き込めてるのでは。
マリアはまだいないころですね~。ちょっと残念。

「傾いた密室」 折原一
某作家さんと被ってるってことを自ら告っちゃったのが不味かったですよ。個人的に。女の子が性的な目でしか見られていないのもあんまりいい印象ではなかったです。

「ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」 法月綸太郎
本格ミステリとは言い難いけれども、本格を期待せずミステリファンが読んだらオチでにやりとできると思う話。本格にこだわらなければ上手な一編だったと思います。推理の部分はクイーンファンののりりんらしく仕上がってました。

「声たち」 若竹七海
これは本格としても上手かったと思います。
素朴な仕掛けのオチが来るので、気付けなかったことが悔しいやら、でもその悔しさを味わうのが嬉しいやら複雑です(笑)
声、というネタの使い方がまた面白かったです。

『ダブル/ダブル』 マイケル・リチャードソン(編) 

(以下「まえがき」から引用)<双子><分身><鏡><影><人造人間>といった、いわば「一人が二人で二人が一人」の物語を集め(以上「まえがき」から引用)たアンソロジー。西洋の作家さんのみで、大体20世紀の作品ですが、一部19世紀のものも見られました。
アンソロジーなので短編のみ。(一編だけ詩も)あまりにも有名な作品はあえて外してあるようです。
はっきりとオチを示さなかったり、イキナリ不思議現象がナチュラルに起こっていたり、全体的に伝奇小説っぽく仕上がっています。
主題がアイデンティティを問うようなものだからか、その喪失の恐ろしさが描かれているものが多くてそういう意味で怖くなるしぞっとします。
ただ、訳の問題なのか原作からしてそうなのかはたまた私の理解が足りないのか(…)、書き方が主観的過ぎて半ば意味不明だと思った作品もあります。
不気味な雰囲気を楽しめ、といわれてしまえばそれまでですが、個人的にはあまりハマり切れませんでした。

ダブル/ダブル (白水Uブックス)

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『「ABC」殺人事件』(アンソロジー) 

ABCキラー(有栖川有栖)

あなたと夜と音楽と(恩田陸)
微妙。
ラジオ形式で地の文が一切なし。まとめ方は上手いけどトリックはいまいち。

猫の家のアリス(加納朋子)
良くも悪くも無い。

連鎖する数学(貫井徳郎)
個人的には一番駄目だと思った作品。

ABCD包囲網(法月綸太郎)
法月先生めっちゃ解りやすくエラリイファンんだよね…。
探偵さんの登場が遅くてじらされたけども、好きです。

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