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『ある歴史の娘』 犬養道子 

犬養毅さんの次男犬養健さんの娘さん、つまり毅さんのお孫さんである道子さんの自伝。
この前にもう1冊本当はあるのですが、こちらの方が先に手に入ったので読みました。
政界・文壇・芸術系と日本史に名前の残る人たちとの交流やエピソードと、少女「犬養道子」さんの内面的な成長が書かれています。
若い頃なら悩むよなあ、と思う自己の存在意義とか生き方について深く深く深く考えておられ、その思索の深さや行動力、前向きさに胸をうたれます。その辺りは歴史的というよりも一種哲学的です。
周りの方々が道子さんをとても大事にしていて暖かな気持ちになるのと当時に、第二次世界大戦という歴史の流れにそんな優しい人たちが押し流されて行くのが悲しくて何度も何度も泣きました。
犬養さんの血脈からはグローバルで器の大きな人材がたくさん出ているなあといつもビックリするのですが、特に道子さんは、私にとって尊敬せずにはいられない人です。

ある歴史の娘 ある歴史の娘
犬養 道子 (1995/12)
中央公論社

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『博物誌』 ジュール・ルナール 岸田国士訳 

「にんじん」などで有名なジュール・ルナールの動物本。
色々な動物について、独特の解説っぽい文章やら掌編やらが書かれています。
「蛇」の章(?)は多分特に有名で、面白がって皆が言及している気が(笑)
起承転結がぼんやりした作品が多い気がします。なんとなーくさらーっと読めます。
一文だけ取ってみると面白い、というような文章も多く、小説の冒頭なんかに引用できそうです。

博物誌 博物誌
岸田 国士、Jules Renard 他 (1954/04)
新潮社

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『同時代ライブラリー305 子どもと子どもの本のために』 エーリヒ・ケストナー 高 

ケストナーのエッセイを集めた本。「子供と子供の本のために」とありますが、児童書に関する文書だけを集めた本というわけではありませんでした。結構多岐にわたっています。
私はあまり高橋健二さんの訳が好きではないので、一部「大きなケストナーの本」と被っていたエッセイに関しては、そちらを参照したほうが良訳ではないかな、と思います。
しかしこちらのほうが「大きなケストナーの本」よりも薄く、文庫なので読みやすかったです(笑)
ケストナーの児童書論は子供への慈愛にあふれていて、とても好きです。

子どもと子どもの本のために 子どもと子どもの本のために
高橋 健二、E.ケストナー 他 (1997/05)
岩波書店

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『作家の自伝(90)―江戸川乱歩』 江戸川乱歩(佐伯彰一/松本健一監修)  

乱歩の「わが夢と真実」(エッセイ本)の一部を収録。割と詳しい年譜付き。
ページ数の都合で写真も省かれているとのことなので、「わが夢と真実」の方を探せばよかったかもしれません。
ただこちらは中島河太郎氏による解説がついているので、客観的な乱歩伝が多少ついているのが良かったです。
クイーンや孤蝶などとの意外な人間関係に驚きました。

作家の自伝 (90) 作家の自伝 (90)
佐伯 彰一、松本 健一 他 (1999/04)
日本図書センター

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『旅でもらったその一言』 渡辺文雄 

著者が取材などで行った先々、また昔知人に言われた、印象的な言葉を題材にしたエッセイ集。
いくつかのテーマに分かれており、取材されている側の方々はほとんどが伝統工業などの職人さんです。
長年その仕事に携わってきたプロの仕事ぶりと言葉は深く重たく、勉強になりました。
手作業、人間の「慣れ」による職人技で仕事をしている皆様のお話からは、現代資本主義の急流から外れてゆっくりとした時間が流れているのが共通して感じられました。
題名のとおりエッセイの主眼と締めは「言葉」であることが多いのですが、職人仕事に関する描写(説明)も繊細で印象的でした。

『わたしたちを忘れないで―ドイツ平和村より』 東ちづる 

他国の戦災孤児や、怪我をした子供たちを受け入れている「ドイツ平和村」へ、テレビ番組の取材で行ったときのことが書かれています。
導入部では東さんが関わっておられる白血病関係のボランティアの紹介、巻末には各ボランティア団体の連絡先なども載っています。
ボランティアにがっつり携わっている東さんだけに、ボランティアを受ける側・する側の心理や、必要としているものの説明に説得力がありました。
子供たちの姿や、村へ来るまでの経緯などは文章で読んでもショッキングです。ましてや直にそれを見聞きした東さんの衝撃は大きかったことでしょう。
平和村でのエピソードを読みながらずっとめそめそしていたのですが、悲しいというよりも、作中で東さんが仰っているのと同様に「行き場の無い怒りがどうしようもなくて」泣くしかなかったという感じです。
だから戦争なんて大嫌いなんだ!と改めて思いました。
どうして何の罪もない子供たちがとばっちりを受けなくてはいけないのか。
腹が立つから。直視しても無力な自分にも腹が立つから最近こういう本に向かい合うことから逃げていたのかもしれません。辛く悲しかったです。
厚くもないし言葉も完全に話し言葉で書いてあり、活字も大きくて物凄く読みやすいです。是非一度読んで頂きたい本でした。

わたしたちを忘れないで―ドイツ平和村よりわたしたちを忘れないで―ドイツ平和村より
(2000/07)
東 ちづる

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『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』 R・P・ファインマン 大貫晶子訳 

物理学者のR・P・ファインマンさんの自叙伝。
とはいえ、ファインマンさんの人生は愉快痛快面白い。口語の文体も読みやすく、時間軸に沿って様々なビックリエピソードが並んでいます。
自叙伝というよりエッセイに近いのではないでしょうか。
おちゃめで真っ直ぐで、興味があれば何にでも挑戦してしまうお人柄に惚れました。向上心溢れていて前向きで、ひたむきで、励まされます。
訳者さんも上手いです。そんなファインマンさんという人がよく顕れた日本語になっています。
楽しく、元気になれる本です。

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