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『どろぼうの神さま』 コルネーリア・フンケ 細井直子訳 

誤訳もしくは誤字と思われる箇所がいくつかあって気になりましたが、意味は大体通じました。
子どもたちが元気で可愛くて、ドキドキハラハラどうなるんだろう! と読めました。
どの人物もとても個性的で、たちまち好きになりました。
ドイツ作家なのにイタリア舞台なのも面白いです(笑)
でも後半がいきなりファンタジーになるのはちょっと不自然で、驚きました。
「よい子」より子どもらしい子どもを良しとして、大人は夢が無くて悲しい生き物ーみたいな良くある対比を作るのかと思いきや、大人に関しても肯定的なのがいい意味で裏切られました。
予想外の展開だったけど読後感はよかったです。
メルヒェンとアンチメルヒェンの狭間にあるようなお話と言えるんじゃないでしょうか。

どろぼうの神さま どろぼうの神さま
コルネーリア フンケ (2002/04)
WAVE出版

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『ジークⅡ―ゴルドニア戦記―』 斉藤洋 

『ジーク―月のしずく日のしずく』の続編です。
相変らずキャラクターがしっかりと立っているのが良いです。
斉藤さんの素敵なところは、児童書だからと言ってあまりに現実離れした夢物語にはしてしまわないところだと思います。
前作でもしっかりした倫理観に驚かされました。
でも今回は戦争がテーマにあって、現実的な斉藤さんの言葉は重たかったです。
それが悪いということではありません。知るべきことだと思っています。
ただ自分は、読んでいる間ところどころ胸が痛かったです。
国を挙げての戦争や、戦争に参加している人たちってこういうものなんだろうなあ…と。
一番最後のジークとバルの会話の楽しさで救われました。
今回バルは活躍してくれなくて残念でした(笑)大好きなのですがv

ジーク〈2〉ゴルドニア戦記 ジーク〈2〉ゴルドニア戦記
小沢 摩純、斉藤 洋 他 (2001/03)
偕成社

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『ヒルベルという子がいた』 ペーター・ヘルトリング作 上田真而子訳 

アンチメルヒェンの傑作と言われる話題作。
生まれたとき脳に障害を負ってしまった少年・ヒルベルのお話です。
子どもも大人も自然も美しいだけのものとは描かれず、ともすれば創作の中で美化されがちなチャレンジドの方たち(ここではヒルベル)を良くも悪くもありのままに見つめています。
人生はそううまくいくものじゃないんだとつきつけられるようにハッピーエンドではないので、読後感がよいとは思えませんでした。
著者・ヘルトリングはヒルベルの前にいろいろな「家」「居場所」を提示しますが、そのどれもがヒルベルを受け入れてくれません。
しかしだからこそ、ヒルベルことが忘れられなくなります。
ヘルトリングはあとがきで、この本を読んで障害のある子どものことをきちんと考えてほしいと書いていますが、そういう意味では成功していると思います。

日本語訳版は、ある大学教師に言わせると「重要なポイントが誤訳になっている」ようです。それでも話は通じるんですが。

ヒルベルという子がいた ヒルベルという子がいた
ペーター ヘルトリング (2005/06)
偕成社

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『点子ちゃんとアントン』 エーリヒ・ケストナー 池田香代子訳 

ケストナーの児童書。点子ちゃんはおちゃめで可愛くアントンはかっこよく、二人一緒に大好きです。とてもキュート。
章と章の間に入るケストナーのエッセイ的な小文が深いです。読まなくてもいいよと最初にケストナーは断るんですが(その辺も彼らしいー)読んで損はありません。
アントン親子にはやっぱりケストナー自身の投影を感じますが、エーミールとは別物に仕上がっていたと思います。
エーミールシリーズよりも、より現実(大人)の汚さと子供たちとの対比がくっきりしている感じです。
ユーモラスに書いてあるのでつい流されそうになりますが、冷静に考えると点子ちゃんもアントンもシビアな状況にあるもしくはそんなことをされていたりするのですよね。
でもケストナーらしく読後感が物凄く良く、幸せにニコニコしてしまいます。

点子ちゃんとアントン 点子ちゃんとアントン
エーリヒ ケストナー (2000/09)
岩波書店

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『山の童話 風のローラースケート』 安房直子 

山を舞台にした短編童話の連作。
動物と人間のあったかな交流に和みます。
ごくごく自然に人と動物の世界が交わっていて、おかしな言い方ですが古きよき山、典型的ながら愛しい昔話の山だなぁと思います。ノスタルジックなほどに民話的な雰囲気。
あんまりに世界観が優しいので、ときめき高じて泣きたくなりました。
風のローラースケート―山の童話 / 安房 直子

『こわっぱのかみさま』 佐々木たづ 

絵本です。短編連作。
舞台が時代不明ながら「昔」の、神様を素朴に信じる人たちと神様との関わりが優しいです。
自然生活に溶け込んでいたアニミズムへの郷愁みたいなものを感じます。
しかもここで出てくる「かみさま」は子供なのです。
ダブル私を泣かせるキーワードが揃ってしまったせいか、何気ないシーンでほろりと来てしまって困りました。

こわっぱのかみさま こわっぱのかみさま
佐々木 たづ (1981/01)
講談社
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『龍(たつ)の子太郎』 松谷みよ子 

絵本ですー。
『語られざるかぐやひめ―昔話と竹取物語』だったと思うんですが、日本の昔話に典型的な一種「生みの親と育ての親」(素性の問題)を扱っています。
日本語のリズムがものすごく良くって、読み聞かせをしなさい、と言われたら真っ先にこの本を挙げたいです。
思わず口ずさみたくなる擬音の数々が良かったですv

また、太郎と女の子(名前を忘れてしまった…!;)の仲睦まじさがかわいくってかわいくって!和みます!
まっすぐな子供にめろめろしてしまうタチなので、楽しく読みました(笑)

龍の子太郎 龍の子太郎
田代 三善、松谷 みよ子 他 (1995/09)
講談社
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