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『増補 ドイツ文学案内』 手塚富雄・神品芳夫 

1963年に手塚富雄さんによって書かれたドイツ文学史に、後から神品芳夫さんが現代部分を書き足して解り辛い部分を改定したもの。
歴史と社会的な背景を扱ってからその時代の主要な主義・作家・作品に入っていくので、「どうしてその時代にこの文学なのか」ということが端的に示されています。
少し説明が抽象的で、イメージしにくい部分がありました。
しかし、客観的・公正な文学史ではなくご本人の主観と偏見を出して書くことで読者に印象付けようという主旨で書かれているため、激しく堅すぎ!ということは無かったです。ていうかノリノリだと思います著者さん(笑)筆が滑ってる感じ。
古今の文学どちらにもある程度の深みある解説がなされているのに感銘を受けました。
写真も割と使われています。
学校で購入必須だったこと、発行から随分経つにも関わらず版を重ねていることからも、良著なのでしょう。さくいん付きな辺りも便利です。

ところでドイツ文学と日本文学の大きな違いに、作家の政治活動への傾倒ということを感じました。
ドイツの詩人さんや小説家さんはその作品と、自身が運動に参加することなどで、政治的活動をしたり国民を啓蒙・煽動していたりという人が結構いるのですが、それをしちゃう作家が多くいることもそういう作品を読む読者がいることも日本では無いことだと思うのです。
日本人は割とハナから政治家は汚いもんで政治には期待できないと思ってる節があって、多分政治批判詩もしくは小説が文学史上て大きな役割を果たしたとかみなされることはないんじゃないかと思うのですよ。
この本ではドイツの作家は政治活動や現状批判を行い、「政治に幻滅してしまうものもいた」けれども、ずっと諦めずに続けていた人もいたとなってます。
そういう政治意識の強さは日独の差だなーと、音楽を聴いたときにも思ったのでした。(J-POPみたいな音楽で、戦後政治やヒトラーのことを皮肉ったりしていたので)

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