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『列車消失』 阿井渉介 

7両編成の列車から、6両目だけが乗客ごと消えうせた!
その乗客を人質に、巨額の身代金が要求される。
身代金の受け渡しや各種対応に犯人が指名するのは、いずれも元国鉄職員の男たちだが、それ以上の接点は見えてこない。
さらに同じ男が二度列車に飛び込み自殺をし、轢断された胴体だけが車内を歩くという怪異が起こる――
犯人はなぜ、どうやって列車を消失させることができたのか?
長編鉄道ミステリー。

普段ならば、こんなあら筋を読んだら、「風呂敷を広げるだけ広げて畳めないんじゃないかな」と敬遠したと思います。
しかしこの作品は、「綾辻・有栖川復刊セレクション」のうちのひとつです。お二方が勧めるのだから何かがあるのだろう、と読んでみることにしました。
結果は、当たり。
大掛かりな謎だけにスマートとはちょっと言いにくいですが、合理的な説明がつき、丁寧に風呂敷が畳まれていると思います。
「島田荘司さんに触発された」という著者あとがきを読んで激しく納得した、と書いたらその雰囲気が伝わるでしょうか(笑)
また、犯人の描写が複雑かつ繊細で印象に残っています。
捜査に奔走する警察側も見ていて楽しい方揃い。恐持てでもなければ天才でもないけれど地道な捜査で真実に迫る牛深さん、現場大好きキャリアの白川さん、ノリは軽いがやるときはやる松島くん、実直新人の鶴見くん。最初はちょっと人数が多いかな、と思ったのですが、次第にこのメンバーで役割分担していく様子がしっくりくるようになりました。
同じ面子でシリーズ化されているなら追いかけてみたいです。

読後に残念だったことといえば、V・L・ホワイトチャーチの「ギルバード・マレル卿の絵」のネタばらしがある点。
ホワイトチャーチを読む予定があったわけではありませんが、種明かしをされてしまうのはやっぱり悔しい…!(笑)

列車消失―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)列車消失―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
(2007/10)
阿井 渉介

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