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『見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル』藤本ひとみ 

「サイコ・サスペンス」というあおりと、『ハプスブルクの宝剣』のイメージが相まって、「解説」を読むまで推理小説だということに気付きませんでした。(ええー)
ミステリチックなつくりだなあ、と思いつつ、でもサイコ・サスペンスってことはそれを期待したら最後でガッカリするんだろうなーと思って何気に読んでいたら解説で「推理小説」ってあって非常に驚きました。(遅)
フランスの警察機構がどの程度締め付けられてるかはよく解りませんが、「休暇中の」憲兵が捜査に首を突っ込んでいいものなのかはやや疑問。ミステリだと思って読んだらもう少し突っ込むところも見つかったのかもしれません。
でも今のところつくりとしては、大掛かりで不可能なトリックもないしシンプルで上手な謎とその見せ方だったと思います。
つまりネタ自体とキャラは良いと思うのです。でもどうも筆致が、下手なのか合わないのか。視点がころころと変わって読みづらいんですよね。AさんからBさんを見ていると思ったら次の行ではBさんからAさんを見ている、というような。
例えば犯人サイド/警察サイドで視点を変えるなら解るんですけど、「警察サイド」の中でさらに視点が主人公と準主人公の間を行ったりきたりする。こんがらがります。
あと短絡的・直接的。
人の性格とか気持ちの動きが「一言で説明」されてしまうアッサリさ。もう少しエピソードで盛ってほしかったです。
でも、キャラは印象的なのが藤本さんの不思議なところ。
ハプスブルクもそうでした。読んでいる間はツッコミ入れたり腹が立ったりであまりいい印象を持たないのに、読み終えてしばらく、細かい表現や中身へのひっかかりを忘れてくるとキャラはいいからなんか好きな気持ちになってくるんですよね(笑)
単純にハマりやすいキャラの典型的な形だからかなーとも思うのですが。
どうもプロトタイプ的ではあるけど人格としての複雑さまで書き込めているかというとそうでもない。例えばシャルルはエラリイにも似てるんですけどエルほどの厚みはない。
ハプスブルクのエドゥアルトとシャルルの類似を考えると、書き分けには難があるのではないかと思います。

藤本さんだから多分あるのだろうな、と思った性描写はやっぱりありましたね。
男性作家さんの本を読むことが比較的多い私には、藤本さん(=女性)の描くセックスシーンはものめずらしいです。
男性作家さんはやっぱり男性の視点から女性を見る形で描写することが多いのですが、藤本さんは大概女性の視点から男性を見る形で描写するんですよね。
そしてまた大概藤本さんの場合、男性はテクニシャンで意地悪で女性は翻弄&めろめろにされているという形で描かれます。照れます(笑)
ハプスブルクとも通じるこの共通性は「藤本さんの」願望なのか、「女性の」願望なのか。
前述してますがハプスブルクのエドゥアルトと本作のシャルルも結構中身が似ている様子で、これも同様このような男性が自分に骨抜きになることが「藤本さんの」願望なのか、「女性の」願望なのか。はたまた藤本さんがこういうタイプのキャラしか動かせないのか。
読んだこともないハーレクインはこのようなものなのだろうかと思います。シャルルとアニエスの恋愛の様を読んでいると。
甘々で可愛いんですけども薄っぺらな印象があります。

でも多分このシリーズの続きを読みはするんだろうなー…シャルルがエディやエラリイと似ているから。(内容はひとまず置いちゃうんですか?)

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