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『尊王攘夷の旗―徳川斉昭と藤田東湖』 童門冬二 

ご本人もあとがきで書かれていますが、歴史学の本というよりビジネスマンをターゲットにした「ビジネスマン激励本」でした。歴史小説に近いけど、もっとビジネスをクローズアップ&歴史講釈が多いです。
語り口ももんの凄く易しい。
二段だから身構えたけどなんてことはなく、一段だったら余白スカスカの本になってしまったんじゃないでしょうか。
歴史をあまり知らない人が読むことを前提にしているようで、相当メジャーな人物以外はフルネームで使われている上役職や説明も何度も出てくるので人間関係が把握しやすいです。
「前述の~」みたいに省略されて、「いつ前述したねん!解らん!」となることはありません(笑)
でもあんなに同じエピソードを繰り返し書く必要は無かったと思う。
尊皇攘夷の旗という題ではあるものの、尊皇攘夷に関する東湖の思想を解説しているわけではありません。
東湖の行動や仕事ぶり、上司斉昭との関係や態度を通して、ビジネスマンのあり方を、当時(江戸末期)の藩・国政を現代の政治・会社の機構に照らして、上司と部下はどうあるべきか? を考えています。
東湖の人生は簡単になぞるものの幼い頃などはほとんどはしょられます。
彼の伝記的な本を期待した私にはちょっとハズレでした。
登場人物の思想や行動に関する解釈も童門さんの想像に拠るところが大きく、一次資料はほとんど出てこないので注意が必要かと。
どこまでが史実の情報でどこまでが童門さんの考えなのか線引きが微妙です。
戦国時代に話を逸らしすぎてるのも気になる…。
ターゲットがビジネスマンだからそういうの好きな人が多いかもって計算なのかもしれませんが。
上杉さんちの直江さんとご主人の話にかなりページを割いているのですよね。
東湖と斉昭に被るところがあるから、と仰っていましたが、援用する必要性はあまり感じませんでした。その分もっと濃く東湖の話が聞きたかったです。
ビジネス本として読むのなら、会社で働くと言うことを考える参考になる一冊だと思います。

尊王攘夷の旗―徳川斉昭と藤田東湖 尊王攘夷の旗―徳川斉昭と藤田東湖
童門 冬二 (2004/06)
光人社

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