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『ラインの河辺』 犬養道子 

30年くらい前に雑誌連載されたエッセイ集。ドイツ住まいの著者のドイツレポート、と思いきや、もっと政治的な雑誌に載ってもいいんじゃないの? ってくらい問題意識が強いです。さすが道子さん。
長くヨーロッパに関わっている著者が、日本に対して遅れているところやおかしいところをがっつん指摘してくるので、言い過ぎなんじゃーとかそれはすぐには難しいッスよ……とか思ってしまうのですが、仰っていることにはほとんど頷けます。
というか思わされてしまうんですね(笑)この人の論調にはそういう強さがあります。
も、おじいちゃんを思わせまくり……!(熱愛)
解説の高橋健二氏も仰ってますが、お父さんよりバリバリお祖父ちゃま(笑)似ですな道子さん。お顔の目元も若い頃の毅さんソックリだと思ったけれども、こーの筆致はどうよ……! 毅さんが現代語で書いたらこうなるんじゃないのってくらいノリが似てる。
確固とした言いたいことがあって、それに対して身近な例を大仰なくらいがんがん論拠として引っ張ってくるから、反論したくてもする隙がない。そして辛口(笑)行動や性格もおじいちゃまを思い出させる。もうキュンですね!(待て)
ヨーロッパの文化を褒めて褒めて、日本のこういうところはおかしいと仰るので、欧州偏重でアンチ日本のようにも取ってしまいかねませんが、むしろ道子さんは日本が大好きだから言ってくれてるのですね。
基本的に『欧州のよいところを見習いなさい。でも欧州文化を全部そのまんま日本に取り入れるなんてバカげてる。日本のよい文化をほいほい捨てている現状は頂けない』という立場のようですし、直したり取り入れたり残したり、上手に取捨選択してよりよい日本になって欲しいという気持ちが端々に見えます。
そんじょそこらの政治家よりよっぽど国民のためを思ってくれてますぜよ(笑)道子さん総理になろうよ(え!)
高校入学してすぐに担任に言われた、『伝統と因習』の話を思い出しました。
「伝統と因習の違いってわかる? 伝統は残すべきよいもので、因習は変えなくちゃいけない悪いものです」。
道子さんの言いたいのもコレなんだと思います。
ただ欧州文化をまんま取り入れたことの原因を明治に見るのはちょっとお門違いだと思う。
明治初期の人が自国文化を愛でるままでいられなかったのは欧米諸国の帝国主義のせいで植民地にされかかってるわ不平等条約の改善のためにさくさく『近代化』しないといけないわで焦ってたからでしょう。国民の抵抗も無論ありました。
しかも『欧米化』なんてはじめてで勝手がわからない。まずはとにかく取り入れてみるしかなかった。取り入れて合わなければ日本ナイズトしていた。
問題はその後ッスな。
日本ナイズトもなーもせんで欧米のものはよいものだと無条件に取り入れて、国民も抵抗なく生活に根付かせちゃった戦後~現代がアカンと思うのです。
明治の教訓を以て他国文化取り入れに挑むことはできたはずなのに、どうしてこうも節操なく欧米化をすすめてしまったのかなー。侵略される恐れもとりあえずはなかっただろうに。
不思議です。
その反動のように今和ブームとか言ってますが、そもそも自国の文化が『ブーム』になるってのはおかしくないですか(笑)

しかし30年以上前に道子さんが指摘なさっている問題の数々が、現代の日本でさえほとんど解決されていないことが痛いです。
図星図星で苦笑いしか出来ない(笑)
道子さんの面白いところは、そういう日本の現状を『政府のせいだ』とは一概に言わないところ。
政府のせいだ、政府が何とかしろ、と言ってしまうのは『政府に“権利”を丸渡ししてしまっているだけ=政府の力が強すぎるとは言いながら、その力を上乗せしていってしまってるのは自分たち』。
県政、市政、町村政、もっと小さく国民ひとりひとりが、多少のことなら国任せより自分で改善の努力をすることで、政府に余計な力を持たせないようにするのも大事なのでは、と提起する。
日本人って政治に興味ないからねェ(笑)私だって詳しくは無いですが。
だってオランダのEU憲法批准投票は投票率60%以上あったのに、千葉の知事選の投票率は30%もなかったんですよ(笑)国と県じゃ規模が違うといっても選挙は選挙、二分の一以下です。
普段関わらないから、政治なんてよく解らんから国任せになってしまう。つーか言えば面倒なんだべ。結構イライラするしね国政追いかけ始めると。
そういう国民をかかえてると、デモやクーデターや政権おろしは大して起きないし対外問題ごちゃごちゃしても(今の日中日韓関係とかね!)国民大人しいから(海外メディアもビックリですよ!)政府としちゃあ楽でしょうが、それじゃーなんもよくならんよね。どうしても福祉とか後回されるもんね。
例えば民主党がが好きなら民主に投票すればいいけどその中でも福祉関係に力を入れている人を選ぶとか、『選挙をする』ってことをまず学ばないとアカンやろ日本人。
国政は人生に関わってくるって肌で感じないとアカンやろ。
昔の日本人は命がけで投票しようとしたってのに退化しちょるがね(笑)せっかく制限選挙じゃなくなったのにね。

政治的なことは脇においても、日独(日欧米)比較の視点で書かれてるので、何らかの形で日独比較をしてみたい個人的にはたくさんの面白い『違い』=テーマのネタを頂きました。
家具、町並み、福祉、気候や考え方etc.
道子さんのいた頃と現在との違いも気になりますv

数箇所出てくる『祖父の話』『父母の話』が嬉しかった。
好きじゃき!

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