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『迷路館の殺人』 綾辻行人 

これはようやく本格でした。本のつくりが特殊で面白いです。
どんでん返しとオチの意外さも好き。嘘も、あんまりに不可能過ぎるネタもなかった。よかったよかった(何その反応)
ただ初作と二作目で私を含む心無いマニアに叩かれたのか(苦笑)処々のミステリ観が、きちきちのロジックを否定する感じでちょっと言い訳臭かったなあと思います。それはある意味初期のクイーンを否定しますぜ。
でもミステリ作家さんは全体的にミステリというジャンルにいることに対して劣等感を持っているような気がする。
どれだけ本格ミステリとして出来がよくても純文学とか他のジャンルの作家さんや評論家からは文学的価値がないって叩かれるからな。劣等感を持った上で、「良さも認めろよ!」って主張する人と「どうせミステリしか書けないよ」って自嘲気味になっちゃう人といる気がする。
『ミステリ』って一口に言ってもすげー範囲が広いです。その中で更にハードボイルドとか本格とか分かれちゃうのです。
だから一部をちらっと読んだだけでミステリってこんなもんかと決め付けて、ミステリと銘打たれた作品は一括見下しで読まないというのはして欲しくありません。
それにミステリ作家さんたちが、特に私が読むのは本格なので本格作家さんたちが、どんだけ書くのに苦労しているのかということも知ってほしいなー…。
法医学と、事件の舞台になる土地と、トリックに絡んでくるものやことに関する知識と、警察内部の知識と、司法関係の知識と……山ーのように知らないといけない。過去作品もどんどん知らないといけない。(既存のネタを使ったらもれなく叩かれるから。)勉強して書いてもマニアな読者には重箱の隅をつつかれ、ミステリ嫌いの読み手と評論家にはミステリだってだけで嫌われる(苦笑)そのマニアたちの目をうまーくごまかしながらトリックへの伏線を引かないといけないから構成力も必要。その上日進月歩の化学技術は不可思議な謎を作ることをどんどん難しくしていってるし警察機構がしっかりしてしまった現代では探偵役が警察に介入する理由も見つけにくい。
下地になる知識や突拍子も無いアイディアが要求される厳しさがあるのに、努力がなかなか評価に結びつかないという大変な舞台だと思うのです。
私もミステリ好きという劣等感を持った上で言いたい、どうしてこんなに文学界に於けるミステリの地位は低いのか。
読者からの需要も決して小さくないはずなのに。
ごちゃごちゃしたトリックがある殺人なんてリアリティがないからいけませんか。人間の機微が描けていませんか。所詮娯楽小説・中道小説と呼ばれたものなんてどうでもいいんですか。
大好きな作家さんたちが多くそれで凹んでいるからちょっと怒ってるのです。ってもうコレ綾辻さん関係なくてごめんなさ……!
うんまあ純文はそんなに偉いのかって話なんですけどもね。喧嘩売ってすみませんです純文読むのももちろん好きです。


島田潔という探偵役さんは割と好みです。くたびれたオヤジサイコー!(ダメ子!)島田さんは可愛い系オヤジフェロモンを出していると思う。可愛い人だと思う。若い子とかまでキュンってなりそう。魅惑のオヤジ。

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