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『オリエント急行の殺人』 アガサ・クリスティ 中村能三訳 

ヨーロッパ各国をまたいで走るオリエント急行、見ず知らずの人々とひとつ屋根の下で過ごす数日の列車旅。大雪で列車が往生したその夜、ひとりの男が殺された――その傷口は、男でしか付けられないような深いもの、ささやかで浅いもの、左利きと思われるもの、右利きと思われるものと不可思議にもさまざまなのだった。
犯人は男か? 女か? 共犯か単独か?
列車という密室で、ポアロの尋問が始まる。

列車や誘拐など、当時の時事ネタを盛り込んだ長編ミステリ。
オリエント急行というだけあって出てくる人物の国籍が様々で、英国人の書く各国の「典型的お国柄」像が興味深いです。
自国に対しては若干自虐的でしょうか?(笑)
イギリス人とアメリカ人がやたらお互いをけなしたり、逆に懐いたりという様子も面白い。
推理の過程に関しては、「それだけで解っちゃうなんてちょっと無理があるのでは?」「それやっちゃったら何でもありなのでは?」「倫理的にどうなの?」とツッコミたい部分もありましたが、ホワイダニットの説得力はさすが。最後には「うーん、成程アリかも……」と思ってしまいました(笑)
人物を描く上手さも女史の小説だなあ、という感じ。
最後の最後が鮮やかなので、是非諦めずにラストまで読んでみて下さい。
ヘイスティングスがいてくれたらもっと良かったのですが……!

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『羊たちの沈黙』 トマス・ハリス 菊池光訳 

女性の皮を剥いで殺す、連続殺人犯が捕まらない――FBIのクローフォドは頭を悩ませていた。その元教え子・クラリスは、元精神科医であり殺人犯である獄中のハンニバル・レクター博士を別件で訪ねる。レクター博士は皮剥ぎの事件について何ごとかを知っているようで……
かの有名なサイコ・サスペンス。
ミステリ作家によって紹介されることも多いことから、私は勝手にレクター博士を安楽椅子探偵とする推理ものかと勘違いしておりました。確かにミステリっぽい構造は持っていますが、純粋にサスペンスなのですね。
なぜ、どうして、よりも、とにかくその残酷な不気味さを楽しむ小説だと感じました。
小説の筋立ては文句なく面白いので、読んでみてくださいとだけ申し上げたいと思います。
ただ訳が! どうしても好きになれませんでした。
例えば「彼が自分の母親をあんなふうに言ったのは」母親とは彼のなのか自分のなのか?
指示語があいまいなまま訳してあったり、専門用語や略語が説明無しで直訳されていて意味がとれなかったり。読者に優しくありません。
お話が面白くて好みだった分残念でした。

羊たちの沈黙羊たちの沈黙
(1989/09)
菊池 光、トマス ハリス 他

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『マラケシュ心中』 中山可穂 

肉欲の恋を賛美する退廃的な歌人が恩師の妻に懸想する。妻も歌人に強く惹かれ、ふたりはひょんなことからサハラを目指すことになり……と書くとそこそこありふれた恋愛小説のようなのですが実際に本文を読めばそんな生易しいものではないということが判って頂けると思います。
読後に長いため息を吐いてしまうような小説でした。内訳は、疲労と、一途さへの感嘆と、慶び。
「良い小説」と断言するには若干の躊躇いがあるのですが、パワーのある小説だということは確かだと思います。熱に浮かされたような浮遊感とともに、読書をひと息に駆け抜けさせる引力がある。誰かに夢中になっているときの躁鬱、ものすごい体力使う感じを、作中人物と一緒に体感させられる。
好きか嫌いかと聞かれたら、私は好きです。
前半の小川さんと緒川さんの恋愛観にあーあるあると思ってしまう私も重たい女のひとり。

友達からの推薦本でした。
本読みさんからのお勧めは外れながないから素晴らしい。

マラケシュ心中 (講談社文庫)マラケシュ心中 (講談社文庫)
(2005/05)
中山 可穂

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『100%人に好かれる「聞く力」』 齋藤孝 

人に好かれるにはどうしたら良いか? 「聞き上手」になることである、という本。
論旨は間違っていないと思います。でもとにかく、齋藤さんの論の展開の仕方は好きになれません。
引用引用引用また引用。引用とは援用するものであって決して主文にはなり得ないはずです。
「たとえば」の多さに辟易しました。
わかりやすく説明するにしても、他の本からの引用ばかりをここまで繰り返す必要はない筈です。しかも、引用によって劇的に理解が助けられたかと言えばさしてそうでもない。
もっとご自身の言葉で、ご自身の意見を具体的に落とし込んでいって欲しかったです。

100%人に好かれる聞く力100%人に好かれる聞く力
(2007/08)
齋藤 孝

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『なぜか「好感」を持たれる女性のほんのちょっとした違い』 今井登茂子 

まずは簡単にもくじを。
・このプラスアルファの一言が言える、言えない
・「たかが雑用」を「されど雑用」にできますか?
・自分をうまく見せられますか? 隠せますか?
・好感を持たれる人は、例外なく「察し」がいい
・誘い上手、誘われ上手してますか?
・「イヤなこと」を上手にかわせますか?
・人が近づかない「装飾過剰女」になってはいませんか?
・それでは気持ちが伝わらない。装飾が不足してはいませんか?
・ほんのちょっとしたトッピングで人の感動は倍になります

仕事ができて、かつ好感を持たれる人とはどのような人か? 具体的な例とともに指針を示して下さいます。
抽象論で終わらず、事例がついてくるのは解りやすかったです。
中身としては、「なるほど参考にしよう!」と、「常識じゃないのかな?」が6:4くらい。
タイトルの通りささやかだけれど印象が変わってきそうなことが多いので、その気になれば明日からでも始められそうです。
個人的に一番勉強になったのは「電話の取次ぎ方」。電話が苦手なので(笑)
掛けてきた人、掛けられた相手の双方にとって有難い応答とはどのようなものか? メモって練習してみるつもりです。

なぜか「好感」をもたれる女性のほんのちょっとした違いなぜか「好感」をもたれる女性のほんのちょっとした違い
(2003/03)
今井 登茂子

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『玩具草子』 長野まゆみ 

長野さんが子供時代に遊んだおもちゃについてのエッセイ集。
80ページ足らずの中に、セピア色をした昭和の「遊び方」が詰まっています。
万華鏡や硝子、「黒曜石の地図」「金魚玉」などそのラインナップは幻想的で美しく、長野さんの世界観にいかにも登場しそう。
うっとりするような幼少の思い出がこんなにたくさんあるなんて、と羨ましく思ってしまいました。
レトロさが素敵な挿絵についても特筆しておきたいところです。
長野さんがテーマにした玩具や文章の雰囲気を非常にうまく汲み取った挿絵です。
媚びることなく、しかし愛嬌を備えた動物や子供は、それだけでも本を手元に置きたくなってしまう魅力を持っています。
そこを見て頂きたかったので↓写真を大きめにしてみました(笑)いかがでしょう。

玩具(おもちゃ)草子玩具(おもちゃ)草子
(2002/02)
長野 まゆみ

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『大切なこと』 松下幸之助文 江村信一絵 

松下幸之助さんが月刊誌『PHP』の裏表紙に連載した短文集。人生の警句集と言っても良さそうです。
一度『道をひらく』『道をひらく 続』という本に纏められたものから若人向けの内容の文章を抜粋した本というだけあり、柔らかな挿絵とフォントで読みやすさを意識した編集になっています。
まとめるのなら、驕らず倦まず怠らず、となりましょうか。
それらを松下さんの背中で示して貰った気持ちになりました。
松下さんご自身の「こう在りたい」という目標や、それに向かって実践する姿を覗き見たような。
一方的に訓諭するのではないのです。
「人類はこうあればこそ発展するだろう、だから自分もこのような人間でいたい」
そんな遠大なメッセージがここにはあります。
挿絵は可愛らしいのですが(笑)思わず背筋が伸びるような、気骨のある文章でした。

大切なこと大切なこと
(2003/12/11)
松下 幸之助

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既読本メモ 

読み終わったものの感想文が書けてない本を一覧にしておきます。自分メモ。
少しずつ書いていきたいと思います。
書き終えたものは打ち消し線を入れていきます(暫定)

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