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 2006年08月 

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『後巷説百物語』 京極夏彦 

名 作 で す ね。京極先生コノヤロー! う、上手すぎるんだよ…!
巷説は、嗤う⇒無印⇒続⇒後、と読まないと勿体ないシリーズだと解りました。ていうか、本当の意図が此処まで来ないと発揮されません。今までのエピソードの積み重ねが、後で爆発する感じ。
「又市さん」
という呼び名に対する思い入れに、いちいち泣けました。
最後はもうあられもなく号泣です。
小一時間ばかり泣きじゃくらされました(難しい日本語だな)
百介さんに感情移入をしているのか、世界観全体が切なくって泣いているのかわからないままに。
今までのシリーズ全てに無駄がひとつたり無かったということを、後を完読して知らされました。
その数、内容、日本語、構成、設定、全てに無駄が無く有機的に絡まり合って『巷説』というシリーズを作り上げている。
彼らが好きな一人として、無駄でもいいからもっと色々なエピソードが見てみたかったよ!と先生に文句を言いたいくらいです(笑)でも、増えても減っても『巷説』のクオリティは下がってしまうような気がします。京極先生が組み立てたこの形こそが、唯一無二の完全であると、半ば信仰のように信じてます。
京極堂シリーズとの繋がりも上手いし嬉しいですね。
又市が「妖を操る」のなら、中善寺さんは「憑き物落とし」、又市が白なら中善寺は黒。対極図の関係に二人は置かれているのではないか、と思っております。みんな思う話か(笑)
もうめろめろ。

後巷説百物語 後巷説百物語
京極 夏彦 (2006/02)
中央公論新社

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『愛したのは、「拙にして聖」なる者―漱石文学に秘められた男たちの確執の記憶―』 みもとけいこ 

ストレートに申し上げてむかつく本でした。元々漱石研究をなさっている方が酷評していたので、ならばまだあまり彼らに詳しくない今のうちに読めば笑って済ませられるかなと思ってたんですが予想以上に酷かったです。
虚子が「聖人」であるのに対して漱石を狂人、子規を激昂しやすい支配階級として扱い続けていることにまず腹を立てましたが、更には漱石が子規のことを嫌っていたなんて言い出されるに至っては口惜しくて涙が出ました。史実解釈は多々あるとは思うのですが、私は子規と漱石は親友であったと思っているので。
作者と作品の関係を見る場合、「作者のエピソード」を元に「小説」が書かれているはずなのに、この著者は「漱石作品」から妄想しているようにしか思えません。虚子から夏目作品を考察するのではなくて、手紙やエッセイからは得られない子規・虚子・漱石らの交友の機微を勝手に想像しているだけです。
薄弱な論拠で何故ここまで自信満々に言い切れるんだか解りません。
また似たような意味の言葉でも言葉の持つイメージが違うことはままあるでしょう。詩人ならもっと言葉を選んで語れないものでしょうか。
感情的ですみません。

愛したのは、「拙にして聖」なる者―漱石文学に秘められた男たちの確執の記憶 愛したのは、「拙にして聖」なる者―漱石文学に秘められた男たちの確執の記憶
みもと けいこ (2004/02)
創風社出版

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『三四郎』 夏目漱石 

熊本から出てきた田舎の青年三四郎が、郷里とは全く違う都会で生活してゆく様子を描いた小説。
とかく三四郎論は美禰子論になりがちだと解説の方が書いていましたが、さもありなん。確かにインパクトのある女性です。仕草がいちいち優美で印象的です。
彼女は全体誰を想っているのかと、三四郎と一緒に翻弄されました(笑)
個人的によし子さんも不思議な女性だったと思います。
対野々宮さんでは「愚かな妹」のように確かに見えるのですが、対三四郎のときはとても神秘的な女性のように見えした。独特の空気を感じさせてくれた人です。

ごく序盤に子規について触れた箇所があり、子規好きの私には嬉しかったです(笑)
果物をいっぱい食べる人だったという思い出のような伝え聞きのようなエピソードですが、これは漱石自身が見ていたのでしょうか。別所で同じ記事を読んだ気がするのですがそれも漱石談だったのかなあ…。気になります。

三四郎 三四郎
夏目 漱石 (1990/04)
岩波書店

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『エンジェルエンジェルエンジェル』 梨木香歩 

主人公と主人公の祖母の回想とが交互に織り成して行くお話。
さらりと読みやすいですが、抽象的。むしろ象徴的というべきでしょうか。
熱帯魚や天使が主人公やおばあちゃんを表わす暗喩になっているのが上手いです。
ある一人の視点から書かれているので小説本文で明らかにされる事実(情報)は多くないのですが、その暗喩・象徴によって「あのときあの人はこう思っていたんじゃ」と行間を読ませてくれます。
しかし巧みに作ってあるので解釈は限られ、結果読者はそれぞれがてんでんばらばらに裏側を想像するのではなく、ある程度限られた中で裏側を想像する=きっちりひとつのお話を知らされている(読んでいる)ということになっているのではないでしょうか。
モチーフに流されず使いこなす梨木先生の腕を感じます。
頭からもう一度読んで、その伏線や象徴を確かめてみたいです。
今回読んだのは文庫版だったのですが、単行本版は内容がかなり違うという話を聞いたのでそちらも読もうと思いますv

エンジェル・エンジェル・エンジェル エンジェル・エンジェル・エンジェル
梨木 香歩 (2004/02)
新潮社

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『夢遊病者の死』 江戸川乱歩 

『石榴』
『赤い部屋』
『夢遊病者の死』
『指環』
『毒草』
『日記帳』
『接吻』
『モノグラム』
『算盤が恋を語る話』
『妻に失恋した男』
『盗難』
『指』
『覆面の舞踏者』
『二癈人』
『虫』

以上十五編を収録した短編集です。
選択が上手いのか乱歩の短編が良いのか、粒ぞろいに仕上がっていました。
編集の意図は乱歩の言う「奇妙な味」を感じさせる作品を集めることだった、とのことなので、純粋な推理小説集にはなっていません。明智君もいません(笑)ミステリから幻想小説までバリエーションに富んでいます。
恐ろしいのに惹かれてしまう乱歩世界の魅力(それこそが「奇妙な味」ではないかと個人的には思うのですがー)が満載でした。
乱歩を初めて読む方には手軽に読めて乱歩の魅力を端的に解ってもらえる一冊だと思うので、オススメしたいです。

夢遊病者の死 / 江戸川 乱歩

『みずうみ 他四篇』 テオドール・シュトルム 関泰祐 

『みずうみ』
『マルテと彼女の時計』
『広間にて』
『林檎の熟するとき』
『遅咲きの薔薇』
の五篇を収録した短編集です。
特に表題作の『みずうみ』はシュトルムの代表作でありドイツ文学史に残る傑作と言われる作品。
きらきらしい描写(筆致)と主人公の柔らかく繊細な心情描写が美しいです。
爽やかでときに切ない青春がありありと形にされていました。

シュトルムの文章は全体的に若々しく瑞々しく淡々としているように感じました。
綿密で目の前にたち現れるような自然の書き込み方も印象的です。自然の多い土地にお住まいだったのでしょうか…。
この五篇がよいのか、「シュトルムの作品」がよいのか、どの作品も人間が素敵で、タイトルを見ると彼らのことを思い出します。
人生の中の「青春」という部分をとても上手に、鮮やかに切り取る人だと思いました。

みずうみ―他四篇 / シュトルム、関 泰祐 他

『海底の魔術師』 江戸川乱歩 

少年探偵団もの。
小林君は可愛く、野郎どもは裸体で(…)、少年が攫われて海が舞台で黄金のお宝でーと乱歩節炸裂という感じですが(ええ?)二十面相の活躍があんまり無かったのが寂しかったです(笑)
シリーズも長くなってきた頃だからか、ネタもややマンネリ気味かもしれません。私はすっかりキャラで楽しめるようになってしまったので大して気になりませんが(コノヤロウ)
化け物の描写が面白いです。
形は定番ながらどう描写しようか悩む形をしていると思うのですが、乱歩の示し方はとても想像しやすかったです。
でも洞窟の中は想像し難かったですね…! 間取り(?)はどうなっているのだろう。
いっそミステリで良くある見取り図でも入れてしまえばよかったんでは(笑)

海底の魔術師 海底の魔術師
江戸川 乱歩 (2005/02)
ポプラ社

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『ハインリヒ・ベル小品集』 ハインリヒ・ベル 谷山徹 

『エルザ・バスコライトの死』
『ベツレヘムの知らせ』
『パンの味』
『思いがけない出来事』
『青白アンナ』
『小人と人形』
『当時の天井』
『よみがえり』
『攻撃』
以上九編を収録した、掌編集。短編というにも短い作品集です。
その中身は比喩的・抽象的、ごく普通に見えるのに薄暗く深遠な日常がひろがっていました。
下手をしたら「だから何」と言われてしまいそうなエピソードが連なっているのに、倦まない飽きないむかつかない。
言葉がしんしんと積もっていくように静かに、感じさせられます。
キリスト者でありWW2も経験している著者の中身が反映されているので、それらを(ある程度)理解していないと意味を捉えきれないんじゃないかと思いました。
また、ベルの描写は色の印象を強く残しました。
衣服や周囲のものに対する色の描写が印象的かつ多かった気がします。

ハインリヒ・ベル小品集 ハインリヒ・ベル小品集
ハインリヒ ベル (2003/02)
円津喜屋

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『メルヒェン』 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ ヴェルナー・ディードリッヒ画 乾侑美子訳 

ゲーテによる「メルヒェン」。ドイツメルヒェンと児童書のひとつの源流である、らしいです。
訳者も言っていますが、確かにお話は唐突で訳がわかりません。
でもそのわけの解らなさは、筋や設定はなんとなーく想像するなり気にしないでスルーするなりすれば気にせず読めました。
アイディアが面白いし確かにファンタジックなメルヒェンです。
写実的ではないけどほわんと温かな挿絵も素敵です。
ただ挿絵+その挿絵が表している文章を抜書き見開きで載せるという本の作りはちょっと読みにくかったです。

メルヒェン / ヴェルナー ディードリッヒ、ゲーテ 他

『ワニ』 梨木香歩 

絵本。
主人公は自己中心的なワニで、ジャングル(サバンナ?)を舞台にごく静かにお話が進んでいきます。
「私たち」とは誰か、「仲間」の区切りとは、などとても難しくて哲学的なテーマが淡々と書き示されていました。
このお話から答えを読み取ればいいのか、それともこのお話を読んで考えて答えを自分で出せばいいのか。
解らないまま読み終えてしまったので、考えさせられています。

ワニ―ジャングルの憂鬱草原の無関心 ワニ―ジャングルの憂鬱草原の無関心
梨木 香歩、出久根 育 他 (2004/01)
理論社

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『マジョモリ』 梨木香歩 

絵本。
やや抽象的で、「何故?」と思う部分もありました。
でも不思議で可愛いお話です。
絵本であってもストレートに書いてしまうのではなく、上手く暗示をしていたと思います。
イギリスっぽい(西洋っぽい)空気と古事記(日本的)な空気とが混ざり合っているのが梨木さんだなぁ…。
絵本であっても「小説」のときの梨木さんの味と技とは失われないですね。

マジョモリ マジョモリ
早川 司寿乃、梨木 香歩 他 (2003/05)
理論社

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『続巷説百物語』 京極夏彦 

巷説シリーズ2作目。
本当は一作目と並べて、時系列にそって読みたかったです。
一作目の間間に入るような話もあったので。でも『続』は時系列はともかく連作短編の形で収めたかったということでしょうか。
一作目に比べて出会ってから日が経っているので、会話やエピソードから見えてくる親しさや気軽さが可愛くってたまりません。
山岡先生と闇の世界の皆さんとの距離感の近さが嬉しかったです。
嬉しかったのですが!
嬉しかった分一番最後の書下ろしが切なくて切なくて。
好きな分だけ又市兄さんに怨み節です(;;)
号泣するということはなかったものの、後に物凄く尾を引いて重たかったです。悲しかったです。
夢中にさせてくれる素敵な短編集だからこそ感情的に振り回されます。

続巷説百物語 続巷説百物語
京極 夏彦 (2001/05)
角川書店

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『どろぼうの神さま』 コルネーリア・フンケ 細井直子訳 

誤訳もしくは誤字と思われる箇所がいくつかあって気になりましたが、意味は大体通じました。
子どもたちが元気で可愛くて、ドキドキハラハラどうなるんだろう! と読めました。
どの人物もとても個性的で、たちまち好きになりました。
ドイツ作家なのにイタリア舞台なのも面白いです(笑)
でも後半がいきなりファンタジーになるのはちょっと不自然で、驚きました。
「よい子」より子どもらしい子どもを良しとして、大人は夢が無くて悲しい生き物ーみたいな良くある対比を作るのかと思いきや、大人に関しても肯定的なのがいい意味で裏切られました。
予想外の展開だったけど読後感はよかったです。
メルヒェンとアンチメルヒェンの狭間にあるようなお話と言えるんじゃないでしょうか。

どろぼうの神さま どろぼうの神さま
コルネーリア フンケ (2002/04)
WAVE出版

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『幽霊塔』 江戸川乱歩 

黒岩涙香による海外作品の翻案を更に翻案した小説。
涙香ものは読んだことがないですが、解説によると結構差がつけてある様子。
めまぐるしく立ち起こる事件と妖しい人々・人間関係で飽きさせません。
それらと伏線の落ちも無難にまとまっていたと思います。
秋子さんへの愛情と自分本位の考えとの間で苦しむ北川君の葛藤振りに切なくなりました。
ヒロイン・秋子さんは乱歩ものにしては珍しい感じの女性かな、と思ったのですがどうでしょう…。男性に甘える可愛い系というより意志の強いクールビューティー。好きです。

幽霊塔 幽霊塔
江戸川 乱歩 (1997/09)
東京創元社

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『深海の庭園』 シンディ・ヴァン・ドーヴァー 西田美緒子訳 

深海へ潜って調査を行う船の操縦士であり研究者の著者が、深海の様子や船のことを書いた本。
特に深海の地理と生物が詳しく取り上げられています。
語彙と表現の仕方が独特でした。深海という実際に見た人の少ない世界が舞台だからか、それを見つめ続けている人の言葉だからか。
静けさ、冷たさ、暗さ、でも美しく興味深いたくさんの生命の暖かみが伝わってきます。
表紙の深みある海の絵と相まって、潜るように深海の世界へ連れて行っていただきました。
自分が海洋生物に詳しくない上、深海の生き物には不思議な形のものが多いようで想像しづらいのですが、ところどころに挿絵が入るのに助けられました。
写真ではなく、白黒だったのが少々残念ですが。
サバサバ、キビキビ、向上心溢れる著者の人柄も素敵です。

深海の庭園 深海の庭園
シンディ・L. ヴァン・ドーヴァー (1997/03)
草思社

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『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 

『陽気なギャングが地球を回す』の続編。
第一章は雑誌掲載短編の改訂版ということで、雑誌掲載時の形を読み逃しているのがちょっと口惜しいです(笑)
スリルとサスペンスとほのぼの感が同居している雰囲気が好きです。
相変らず個性的な登場人物と、絡み合う伏線の山に楽しませて頂きました。
ややその伏線のいくつかが放置されたままになっているかなー…?という感じもしましたが、面白かったのでいいです(何様)
田中さん多用(?)の傾向は作中で突っ込まれてましたが、確かに突っ込みたくなります。
でも彼がいないとこういうリズムでお話を回せないのも本当だと思うので、難しいですね。
とりあえず四人のギャングとその家族に愛を感じます。

陽気なギャングの日常と襲撃 陽気なギャングの日常と襲撃
伊坂 幸太郎 (2006/05)
祥伝社

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『宗教を知る 人間を知る』 河合隼雄、加賀乙彦、山折哲雄、合庭惇 

+コラムは石川純一さんの書き物です。
四人が宗教について色々なテーマ・関連で喋っている本。
学術的というよりはエッセイです。
「宗教は必要なもの」という前提があり、話す際の視点が一方的です。多角的にそれを批評している感じではありませんでした。
かつ具体的な数字より自らの体験知で語っていらっしゃいます。
宗教など、スピリチュアルな統計の場合数字も全面信頼できるものではありませんが、ある程度普遍的な指標とは言えると思います。
自分の経験から話すことは、ある意味絶対的に「本当のこと」です。
どちらを使った話が好きか、で合う合わないが別れる本だと思います。
一人ひとりが大きな章を受け持っていたり、一つの章を順番に皆で書いていたり、対談形式だったりと、なぜか形式がばらばらです。
雑誌などで書かれたものをまとめたのでしょうか。
少々読みづらかったです。

宗教を知る 人間を知る 宗教を知る 人間を知る
河合 隼雄、山折 哲雄 他 (2002/03)
講談社

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『ジークⅡ―ゴルドニア戦記―』 斉藤洋 

『ジーク―月のしずく日のしずく』の続編です。
相変らずキャラクターがしっかりと立っているのが良いです。
斉藤さんの素敵なところは、児童書だからと言ってあまりに現実離れした夢物語にはしてしまわないところだと思います。
前作でもしっかりした倫理観に驚かされました。
でも今回は戦争がテーマにあって、現実的な斉藤さんの言葉は重たかったです。
それが悪いということではありません。知るべきことだと思っています。
ただ自分は、読んでいる間ところどころ胸が痛かったです。
国を挙げての戦争や、戦争に参加している人たちってこういうものなんだろうなあ…と。
一番最後のジークとバルの会話の楽しさで救われました。
今回バルは活躍してくれなくて残念でした(笑)大好きなのですがv

ジーク〈2〉ゴルドニア戦記 ジーク〈2〉ゴルドニア戦記
小沢 摩純、斉藤 洋 他 (2001/03)
偕成社

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『みんなの漢字教室』 下村昇 

ある意味タイトルに偽りなし。著者さんによる「漢字の素敵な学び方講座」です。
個人的には、漢字に関する面白話(情報、エピソード)を期待していたのでちょっとハズレでした。
漢字をどう勉強すればいいか・教えればいいかを知りたい方向けかもしれません。
しかしその話も、自分の方法論で終始しているのが気になりました。
自信満々に自分のやり方の素晴らしさを書いているのですが、従来のやり方や他の方のやり方との比較も欲しかったです。
多角的・客観的な評価として書いてくれないとちょっと真価がわかりかねます(笑)

みんなの漢字教室 みんなの漢字教室
下村 昇 (2003/04)
PHP研究所

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『ろくろ首の首はなぜ伸びるのか―遊ぶ生物学ヘの招待』 武村政春 

ろくろ首の首は何故伸びるのか。モスラはどのように成長したのか。カオナシはどうやって食べた生き物の声を出せるのか。……というように、架空の生き物(主に妖怪)の不思議な生態を生物学的に解説してみている本。
まず主題になる生物学的なテーマをまともに簡単に説明し、扱う生物について説明し、そして生物学的な解説へーというつくりです。ひとつの生物に付き、エッセイ程度の小文です。
生物学に詳しくなくても解るようになっています。
私は理系はサッパリですがなんとかなりました。物質名や部位名でよくわからないのはするっと流しました。そんなに困りません(…)
後半になるとだんだん内容が薄くなってきているような気がしますが(笑)後書きが謙虚だったので許します。(何様)
ただ、生物学的説明とその生物に関する説明では完全に「架空の生物」扱いで書いているのに、後半「架空の生き物を生物学的に解説」の部分ではあたかもその生物が実在するかのような書き方になっているのが気になりました。
どっちかにしてくれないと中途半端で面白がれません(笑)
架空の生物を実在しているかのようにやりたいなら、徹頭徹尾それで行って欲しかったです。

ろくろ首の首はなぜ伸びるのか 遊ぶ生物学への招待 ろくろ首の首はなぜ伸びるのか 遊ぶ生物学への招待
武村 政春 (2005/12/15)
新潮社

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『知って役立つキリスト教大研究』 八木谷涼子 

キリスト教の基本について書いてくれた本。各宗派ごとの教義や信仰の内実、信徒人口の多い土地などの情報が書かれています。
もくじと索引も詳しく、知りたいことが探しやすいので資料としてとても使いやすいです。
「業界用語集」「教派の系譜」「祝日対照表」「教派対照表」「東方正教会&ローマ・カトリック聖職者対照表」「参考文献リスト」などの付録もお役立ち。本文の文章が端的なリストになっています。
個人的に、その教派がテーマになったり、扱われている映像資料(映画など)・小説が紹介されているのも嬉しかったです。
やや専門用語が多いので読みにくいところもありました。
でも「業界用語集」を参照して読めば理解しやすかっただろうと、読み終わってから思いました(笑)素直に冒頭から読んでいたので。
イラストつきなのはイメージがしやすくて良かったのですが(小物や祭壇(?)、服や教会の細かな部分が。)、出来るだけ写真も入れて欲しかったです。イラストだと細かいところにミスがあるんじゃないかとちょっと不安になってしまいます。

知って役立つキリスト教大研究 知って役立つキリスト教大研究
八木谷 涼子 (2001/12)
新潮社

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