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 2006年04月 

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『妖怪博士』 江戸川乱歩 

少年探偵団シリーズ3冊目。
最高に二十面相が大人気なくて笑えます。(だから笑うんか)大好き(笑)
溌剌として好奇心旺盛な子供たちが良いです。それを見守るスタンスに入りつつある明智君も良いです。保護者。そのうちパパが板についてきそうだね…!(笑)
二十面相VS明智君の醍醐味も健在。むしろそっちの方が強いのかな? これからどうなるのか解りませんが。
洞窟辺りの二人の謀り合いが楽しかったです。二十面相の神出鬼没っぷりは大きな魅力だと思う。

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『危機管理の天才ビスマルク』 加藤千幸 

ビスマルクの評伝か研究書なのかと思いきや、外交官である著者によるビスマルクと自分の話、でした。
ビスマルクの書き物や発言を拾ってきて、それに対して著者からコメントが付きます。歴史的背景やドイツ学よりも外交常識の観点が強いです。
時代の話が無いわけではありませんが、むしろ中国の故事などを引いてその判断について良い悪いを語るなど、自分的常識で当時を見ている感じがします。エッセイに近いでしょうか。
読み物としてはともかく、研究などの参考文献として使える本ではありません。
また、誤字が多かったのが気になりました。

『雪の中の三人男/ガス屋クニッテル』 エーリヒ・ケストナー/ハインリヒ・シュペール 小松太郎訳 

ケストナーとシュペールの二本立て。訳は上手くないです…(笑)
どちらも喜劇的、ブラックユーモア色の強い中篇です。
個人的にはケストナーの方が好き。
ケストナーらしい、出てくる人たちの純朴さに癒されます。小さな恋の物語も可愛いv
どんでん返しも、知らなかったらにやりと出来ただろうになー。
以前読んだケストナーの伝記で内容が紹介されてしまってたので。そこは残念でした(;;)
でもあらすじを知っていてさえ登場人物が愛しくて、だから彼らが動く様を見るのが楽しくて、飽かず読めてしまいます。
シュペールの方はもう少し、人の不幸は蜜の味、な作品に見えました。主人公の溺れ方が痛いです。

『メタルバード2 《コズミック・フラワー始末記》』 若木未生 

メタルバードシリーズの二作目。
カイトの二面性と、キャラ同士の相関が好きです。ラブ。
どこまでもSFらしいSFで、好きな方にはたまらないと思います。私は漢字にカタカナルビの多用があまり好きではないのでその点だけ引っかかってしまいました。
描写の仕方は個性的で適切です。ありきたりでない言葉を選んでくるのに一瞬で絵が浮かぶ、この人の日本語に感服です。

『少年探偵団』 江戸川乱歩 

少年探偵団シリーズ2冊目。
前作(『怪人二十面相』)より少年探偵団の出番が多く、子供の視点により近い感じがします。小林君の可愛さもグレードアップです。(待て)
倫理的にどうなんだと思うようなことも二十面相サイドも明智君(少年探偵団)サイドもしてる気がしますが(笑)わざとらしく不気味で笑えます(笑うんか)
語り口は丁寧かつ含みを持たせてあってずんずん先に行きたくなります。子供たちには凄く楽しめる本だと思います。

少年探偵団 (少年探偵・江戸川乱歩)少年探偵団 (少年探偵・江戸川乱歩)
(1998/10)
江戸川 乱歩

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『就職がこわい』 香山リカ 

就職難の時代というが、その原因は果たして社会の側だけにあるものなのか。「就職を恐れる」若者の心理を丁寧に解説した本。
現代の若者は「自己評価が限りなく低い」のに「自分は特別」と思いたがっており、「自分だけに向けたメッセージ」を送られる(=特別感が満たされ、自分に自信が無いから動けなかったけれどもハッパをかけられることで気持ちを揮わせる)ことがなければ怖くて身動きできない、というのが主旨か。自己分析によって泥沼にはまり込む流れや、恋愛・就職などに関して真面目すぎる現代っ子、という話も。
図星なことから、自分には当てはまらないと思うことから、自分は無いけど他の人にはあるかも、と思うことからありました。こうして大学生をひとくくりに一般化してしまうのはどうかと思いますが、多かれ少なかれ同じような恐れと不安を就職活動前(中)の学生は持っているのではないでしょうか。
特に個人的に身につまされたのは親との関係。所謂パラサイトシングル現象の病理についての話ですが、親が自分のために子供を手元から話したがらず、子供がそれに引き摺られ、「自分はいらない子なのだ」と思いつつ後で後悔して親に当たるという構図が描かれています。
難しい言葉を使わない語り口が読みやすく、グラフ挿入のタイミングとわかりやすさも良いです。
就職活動へ向かう前に読んでおくと、色々なしがらみに振り回されにくくなるかもしれません。

就職がこわい (講談社+アルファ文庫 G 174-1)就職がこわい (講談社+アルファ文庫 G 174-1)
(2008/02/20)
香山 リカ

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『旅でもらったその一言』 渡辺文雄 

著者が取材などで行った先々、また昔知人に言われた、印象的な言葉を題材にしたエッセイ集。
いくつかのテーマに分かれており、取材されている側の方々はほとんどが伝統工業などの職人さんです。
長年その仕事に携わってきたプロの仕事ぶりと言葉は深く重たく、勉強になりました。
手作業、人間の「慣れ」による職人技で仕事をしている皆様のお話からは、現代資本主義の急流から外れてゆっくりとした時間が流れているのが共通して感じられました。
題名のとおりエッセイの主眼と締めは「言葉」であることが多いのですが、職人仕事に関する描写(説明)も繊細で印象的でした。

『怪人二十面相』 江戸川乱歩 

二十面相・少年探偵団ものの第一作。
二十面相はアルセーヌ・ルパンの影響が強い気がします。
また、小林君率いる少年探偵団がホームズもののベーカーストリートイレギュラーズと比せられる辺りからも明智君はシャーロックなのかとずっと思っていたのですが、小林君と並ぶとエラリイ&ジューナとイメージが近かったです。
明智先生の良き右腕小林君が激しくかわいらしく、明智はかっこよく、二十面相は大人気なくてかわいい(笑)
ミステリっぽい不可解な謎は提示されますが、答えは論理という感じではないので冒険小説に近いと思います。神出鬼没の二十面相がどこからどの手で来るのかどきどきわくわく。現代の怪盗もの漫画の基と言えましょう。
「少年探偵団」ものとは言うものの、この作品は明智VS二十面相色がまだ強いですね。

怪人二十面相 (少年探偵)怪人二十面相 (少年探偵)
(2005/02)
江戸川 乱歩

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『エーミールと三人のふたご』 エーリヒ・ケストナー 

「エーミールと探偵たち」の続編。
エーミールが再び探偵たちと大活躍。少し大きくなってはいるけれども根本は変わらない愛しい子供たちに、前作ファン大喜びです(私だ)
博士の別荘を舞台に繰り広げられる子供たちの優しい冒険。
友達のために一生懸命な子供たちと、子供時代をよっく覚えている素敵な大人たちの見守る視線が温かくて大好きです。
「エーミール」の映画化など、現実のニュースも織り込まれていてにやりとします。ユーモアにあふれた台詞回しも。ケストナーらしい稚気だなぁとv
エーミールの親子関係に起こった変化はケストナー自身の投影が強く感じられ、伝記を読んだ後だと見方が変わってくると思います。

エーミールと三人のふたご (岩波少年文庫)エーミールと三人のふたご (岩波少年文庫)
(2000/07)
エーリヒ ケストナー

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『わたしたちを忘れないで―ドイツ平和村より』 東ちづる 

他国の戦災孤児や、怪我をした子供たちを受け入れている「ドイツ平和村」へ、テレビ番組の取材で行ったときのことが書かれています。
導入部では東さんが関わっておられる白血病関係のボランティアの紹介、巻末には各ボランティア団体の連絡先なども載っています。
ボランティアにがっつり携わっている東さんだけに、ボランティアを受ける側・する側の心理や、必要としているものの説明に説得力がありました。
子供たちの姿や、村へ来るまでの経緯などは文章で読んでもショッキングです。ましてや直にそれを見聞きした東さんの衝撃は大きかったことでしょう。
平和村でのエピソードを読みながらずっとめそめそしていたのですが、悲しいというよりも、作中で東さんが仰っているのと同様に「行き場の無い怒りがどうしようもなくて」泣くしかなかったという感じです。
だから戦争なんて大嫌いなんだ!と改めて思いました。
どうして何の罪もない子供たちがとばっちりを受けなくてはいけないのか。
腹が立つから。直視しても無力な自分にも腹が立つから最近こういう本に向かい合うことから逃げていたのかもしれません。辛く悲しかったです。
厚くもないし言葉も完全に話し言葉で書いてあり、活字も大きくて物凄く読みやすいです。是非一度読んで頂きたい本でした。

わたしたちを忘れないで―ドイツ平和村よりわたしたちを忘れないで―ドイツ平和村より
(2000/07)
東 ちづる

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『子規山脈』 坪内稔典 

正岡子規と仲間たち話。
人物の名前で章わけがあるのですが、子規の人生を追いながら、そのつどその時期によく関わった人にスポットライトを当てる感じです。
扱われているのは陸さん、夏目さん、ご家族親類のほか、ホトトギス関係者の皆様など。碧梧桐と虚子とはワンセット。
活字は大きめで、難しい言葉もなく読みやすいです。
割合子規の書き物と、山脈に連なる面々の書き物とを拾ってくれていました。後者がやや多い感じがしたのが特色かもしれません。
ただ参考文献に「坂の上の雲」があったりしたので、やや信憑性を疑っています(苦笑)専門書が小説を参考文献にするのはどうかと思います。

『りかさん』 梨木香歩 

「りかちゃん人形が欲しい」と言ったら、おばあちゃんがくれたのは日本人形の「りかさん」だった。最初はがっかりしていたようこだけれど、実はりかさんはただのお人形ではなくて…というお話。
色んな種類のお人形が出てくるけど名前だけで描写が少なく想像しにくかったです。どういう人形なのか調べているとお話を途切れさせるようで、読み途中には調べられませんでした;
でも優しく静かな筆致と、力強い登場人物が好きで、お気に入りです。
梨木さんの書く「おばあちゃんと孫」、引いては家族は、暖かでカッコいいですね。
併録の短編は別の作品(時系列的に「りかさん」の後に来るお話)から繋がっているようなので、そちらを読んでから再読したいです。

りかさんりかさん
(2003/06)
梨木 香歩

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『空へつづく神話』 富安陽子 

本の中から現れた記憶喪失の「神様」が、主人公の手を借りて自分のルーツを探してゆく話。
これも宇宙のみなしご同様に、主人公の女の子の前半~中盤までの現実的な性格に入り込みにくかったです。イキナリ現れた「神様」に女の子が慣れてきて、後半になって態度が軟化してからはするりと読めました。
土地の神話や昔話、地名と土地柄の関係など、民俗学的なお話が上手く織り込まれています。
今や薄れつつあるアニミズムへの郷愁みたいなものも感じられて切なかったー。
弱いです。人々の心から八百万の神が、自然への恐れが消えていく系。
割合核になるネタは解りやすいんですが(そして少々納得の行かない部分もあるのですが)(記憶の関連)、潔く暖かな別れに号泣しました。

空へつづく神話空へつづく神話
(2000/06)
富安 陽子広瀬 弦

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『宇宙のみなしご』 森絵都 

「屋根のぼり」を鍵に子供たちの成長を描いた児童書。
筆致が好みでした。抽象的なことの比喩の仕方が特に面白かったです。
主人公の女の子が結構怒りっぽくて(笑)最初は感情移入、というか素直に可愛いと思えませんでした。
でも多分これはリアルなんじゃないかなー。子供を変に美化せず、どこか冷静な目で見つめている感じがしました。
作風としても、夢物語を見せてくれるというより現実に足をしっかり着けていると思います。
楽しいだけじゃない日常の中で最終的に四人が四人とも一歩前へ進んでいて、読後感が良かったです。
「宇宙のみなしご」の部分は名言です。感動しました。

宇宙のみなしご (フォア文庫)宇宙のみなしご (フォア文庫)
(2006/06)
杉田 比呂美、森 絵都 他

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『メフィスト5月増刊号』 

『傘を折る女』 島田荘司
御手洗もの短編(…中篇?)石岡君と御手洗さんが神奈川で過ごした最後の夏の話。
島田さんの割りにロジカルで良かったです(何様)いつもより成程と納得がいった感じ。
相変らずといっていいものか、陰惨な描写を印象的かつ美しくやる方です。

『蒼ざめた星』 有栖川有栖
なんだこの羞恥プレイ…!!
デビュー前の作品を、手直しほぼ無しお蔵だし。一昔以上前なんじゃないの…!?ヒイ。
でも完成度が低くて見てらんねーという程ではなかったです流石に(笑)
エッセイが一緒についており、先生曰く小説の方は「エッセイのオマケだと思ってご笑覧下さい」とのこと。
やはりこの人の文章が好きです。

『この一冊で「哲学」がわかる!』 白鳥春彦 

巻末に「哲学と歴史の比較年表」(哲学界での著名人とその著書/世界史の出来事/日本史の出来事 が並列) が付いています。

代表的な哲学者の思想を噛み砕き、おおまかに時系列に添って解説した本。
言葉遣いは確かにやさしめです。
帰納・演繹法の説明と、ヘーゲルの思想の章はわかりやすかったです。
ただ難点もいくつか。
キリスト教的な思想の理解がやや疑問。例えばプロテスタントとカトリックの聖書解釈など。
カントの思想説明は解りにくく、ニーチェ批判があまりにあまりでした。
ニーチェの章はもうほとんど、ニーチェはアホだと言っているだけのように見えます。
心霊や超人的な出来事を「錯覚」の一言で一顧だにしないのに、神を論ずるのはどうなのか。

『我らが隣人の犯罪』 宮部みゆき 

軽いノリのミステリ短編集。
どの作品もキャラクターが可愛くて好きです。必ずしも殺人は起こりませんが、きちんと謎と捻りとオチはあり、綺麗にまとまっていたと想います。
特に「サボテンの花」は号泣でした。
子供と、子供を上手に見守る大人には弱いです…ッ

ただこれは好みの問題なのですが、なぜ題名に意味の無い横文字を使うのかが引っかかりました。「気分は自殺願望(スーサイド)」ですね。どうも意味の無いカタカナは苦手です…;

『正岡子規入門』 和田茂樹監修 

研究入門のための手引き(テーマごとの基本文献提示)、参考文献表、文学碑の碑文と場所と建立・序幕年一覧、年譜付き。さくいんは無し。
子規について、数人の学者さんが色々な切り口から書いた文章を集めたもの。
上記の巻末資料は、子規研究の入り口として大いにお役立ちだと想います。
複数の人が書いている割に「子規像」(子規に対する評価)はあまり揺れないのが面白いです。(シーボルトに関するこういう本ではある程度書く人によってブレがあったので)

ただ子規を「日本」へ入れる入社面接を行った古島一雄については二カ所しか扱われず、そのうち一箇所は古「嶋」と表記のミスまであって寂しかったです…
「一老政治家の回想」はは資料に挙がらず、古島の仕事だと思われることまで陸さんの仕事のように書かれてる部分も有り。その辺詳しいわけではないので確認が必要ですが、日本新聞における子規について書くのならもう少し古島の名前を挙げてくれても良かったかな、と思いました。

『ケストナーの「ほらふき男爵」』 エーリヒ・ケストナー 池内紀・泉 千穂子訳 

ケストナーによる、古典作品のリライト。あらすじは変わっていないようです。原作未読の作品もあるので断定はできませんがー;
収録作品は「ほらふき男爵」「ドン・キホーテ」「シルダの町の人びと」「オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」「ガリバー旅行記」「長靴をはいた猫」。やはりドイツの古典がやや大目ですね。
私が読んだのは筑摩書房のハードカバー版で、レムケとトリヤーの挿絵が両方楽しめてお得でしたv
二人ともとても魅力的な挿絵を描かれるのですよー!ケストナー作品といえば、二人の挿絵!
字も大きく文章は易しく、このような素敵な挿絵も入っているので小学生くらいから読めると思います。
どのお話も滑稽で、はっちゃけたアイディアに溢れていて(笑)思わずにやりとしてしまいました。

『黄色い部屋の謎』 ガストン・ルルー 

ルールタビーユ君可愛いな!(第一声それか)
三十路四十路五十路上等の古典ミステリ界にあって割りと珍しいのではないかと思われる若干十八歳の新聞記者兼名探偵。
ポーの「モルグ街」やドイルの「まだらの紐」を超える密室、それが黄色い部屋であるとルルーは提示してきます。
猫の子一匹入れない完全なる密室の謎をどう解くのか、という話。
引っ張った伏線のほとんどには論理的な落ちがありました。ちょっと黄色い部屋の解釈はうーんと思ったけれども、ケレン味溢れる大掛かりトリックを持ち出されるよりずっと好きです。
続編にネタを引っ張ってしまった部分があったこと、犯人に関する情報の出し方がややアンフェアだったことが難点でした。
とにかくルールタビーユ君が可愛かったので続編も(解説ではけなされていたけれども/笑)トライしてみたいです。

『嗤う伊右衛門』 京極夏彦 

四谷怪談を下敷きにした恋愛小説。
構成の具合か、ミステリ的な要素も感じられました。
とはいえ京極さんですから(笑)妖怪などの影もちらつきます。
むしろ夜のシーンの多さ、内容のため、薄暗いイメージはこちらの方が強いかもしれません。美しい闇でした。
京極堂シリーズほど薀蓄の色は濃くなく、純粋に小説としての濃度が高い作品だと思います。
一途な人が好きなので、いっそ伊右衛門の心の貫き方は愛おしい。

『暗色コメディ』 連城三紀彦 

ミステリ長編。提示されてゆく謎と事件のあまりの不可解さにくらくらします。解説の有栖川先生はそれを眩暈と言いましたが、的を射ていると思います。
その不可解があまりに美しく幻想的なので、このまま謎が解かれず幻想小説として終わってくれてもいいと思ったくらいでした。ずっと浸っていたくなる目眩です。
でもしっかりと論理が付きます。多少こじつけがましいにしろ(笑)
普通なら狂気でミステリを片付けるのは好かないんですが、この場合狂気が作品の鍵になっているためか拒絶を感じないまま読めました。

『小さい魔女』 オトフリート・プロイスラー作 大塚勇三訳 

プロイスラーの絵本。魔女の中では若い方なんだけど人間から見ればおばさんくらいの魔女が、「いいことをしたら来年の魔女の集いには加えるよ」と言われてがんばる話。
魔女の集合場所がブロッケン山だったりと、ちょっとした複線がいい感じです。
勧善懲悪はしっかりしている上ちょっとしたどんでん返しもあってややミステリっぽいのがうれしい。でもやっぱりちょっと痛い、残酷な部分もありました。好きだけど、純粋にその痛さを楽しめないんですよねプロイスラー。

『佐伯チズメソッド 肌の愛し方 育て方―今までだれも言わなかったスキンケアの新提案50』 佐伯チズ 

サークルの友が買ったものを貸してくれました(笑)
面倒な提案もあったけど実行したら確かに肌はきれいになりそう。簡単なのいくつか試してみましたが、結構違います。
ただこの人が「リラックスできるから」と言っている環境は、作られた自然で偽者で、人工的で、ちょっと気持ち悪かったです…。
自然の中で人はリラックスするといいながら、自然のままの生活を肌に悪いと否定するんですよね。
私はそれなら肌よりも自然を愛してます(笑)

『ロシア幽霊軍艦事件』 島田荘司 

ミステリというか、最後のロシア皇帝の娘であるアナスタシアに関する歴史解釈と謎の問題を扱った作品。島田さんなりの答えを小説で提示して下さった形です。
近代ロシア史(というか革命史?)に加えて近代日本史やドイツも絡んで来て個人的には面白かったです。左翼思想の見方がちょっと変わりました。またアナスタシア研究に脳の問題という新しい(らしい)視点が提示されています。史実と島田さんの推理との境目もきちんとあとがきで線引きして下さっています。
しかしアナスタシアの人生の壮絶さが痛くて、読むのが辛かったです…消耗した…。
レオナちゃんが可愛い。

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