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 2006年02月 

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『ふたりのロッテ』 エーリヒ・ケストナー 高橋健二訳 

とにかく訳が下手だったのが残念…!
ドイツ語をまんま日本語に置き換えたような堅い訳でした。もう少し読みやすい言葉に直してもお話の筋は損なわなかったと思います。
お話自体はケストナーらしい稚気とわくわくに富んだ大変面白いものでしたv
お互いのことを知らず別れ別れになっていたルイーゼとロッテの双子が、離婚した両親を復縁させようと頑張るのです。
家族の絆や、小さなふたりが奮闘する姿にじんと来ます。
「双子が入れ替わる」というそれだけでドキドキな展開もさることながら、子供が楽しめるお話の裏には勝手な大人(親)への批判も込められている様に思います。子供好きのケストナーらしい、子供の目線からの物語でした。

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『幻の女』 ウイリアム・アイリッシュ 稲葉明雄訳 

ハヤカワミステリのミステリベスト100みたいなのでトップだった作品。
ミステリアスでとても美味しい作品でした。
描写の幻想的な美しさと、人物の心理面が丁寧になぞられているのも良かったです。
謎解き要素がメインながら、「女を追う」というサスペンス要素も加わっており、ドキドキハラハラさせられました。ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズと空気が近い気がします。
ただ本格ミステリスキー的には、ややご都合主義的な部分と狂気という解釈が引っかかりました。

『王妃の首かざり』 モーリス・ルブラン 岡田好恵訳 

アルセーヌ・ルパンシリーズ。ルパンの初犯を描いた「王妃の首飾り」に、若かりしルパンの失敗談「アンベール婦人の金庫」を併録。
後者は冒険譚に近いですが、どちらも素敵にミステリです。
とにかくルパンが格好いいです(笑)失敗していてさえ格好いい。
「私」とのやりとりも軽妙で可愛く、是非未読の他作品も読みたくなりました。

『まほうのスープ』 ミヒャエル・エンデ ささきたづこ訳 

「どうぶつ会議」と通じるものがあります。平和への思いと子供たちへの愛。
王と王妃、スープと容器などのアイディアが、もうエンデ節全開ですね…!(笑)本当にこの方の想像力はすごいと思います。
ハッピーエンドでほっとしました。子供たちの絆がとてもかわいい作品です。

『サンタ・クルスへの長い旅』 ミヒャエル・エンデ ささきたづこ訳 

これも親子・家族関係がテーマといえると思います。
挿絵が元気いっぱいの男の子を上手に描き出していてとっても良かったです。溌剌!
子供の頃の限りない想像力が作中に溢れていて、そうそうあるある、と首肯することしきりでした。でも少しだけ現実というエッセンスを注して来るのがエンデだなぁとも。
とにかく主人公の男の子がかわいくて仕様がありませんでしたv

『レンヒェンのひみつ』 ミヒャエル・エンデ 池内紀訳 

親子関係を揶揄した絵本。挿絵のほのかな不気味さが話しによくあっていました。
時計のアイディアなどはエンデらしくて大好きです:*:°★
ただ訳が下手で残念でした。
もう少し自然な訳し方ができなかったものでしょうか。

『どうぶつ会議』 エーリヒ・ケストナー 光吉夏弥訳 

ケストナーの絵本。
伝記を読んだ後だからということもありますが、ケストナーの平和と子供たちへの思いが痛く優しく伝わってきて涙が出ました。
会議ばかりを続けて、戦争などの問題は一向に解決できない人間を見ていた動物たちは、「子供がかわいそうだ」と立ち上がり、動物だけの動物会議を開きます。
ケストナーらしいユーモアと遊びがいっぱいに詰まっている楽しい作品。
子供だけでなく大人の鑑賞にも十二分に耐えます。
あの世界的ネズミーさんも顔を出していて、笑ってしまいました(笑)

『ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家』 高橋健二 

エーリヒ・ケストナーの伝記。
生まれたころからお亡くなりになるまで、交友関係や住んでいた土地柄なども踏まえて書かれています。
高橋さんはケストナーとは交友関係にあったため、ケストナー自身の手記に加えて彼の周りの人から実際に見聞きしたこと、彼自身と付き合って得たものなどがふんだんに盛り込まれていました。
この一次史料の多さが美味しかったです。
高橋さんのケストナーに対する目線は優しく暖かく公平で、嬉しかったです。

『神様ゲーム』 麻耶雄嵩 

このミステリーがすごい!上位の作品。
ジュブナイル(ミステリーランドシリーズ)ですが、結構電波かつグロいです。
結末は読者に丸投げというやり方が私はあまり好きではないので、この作品のどこが評価されてこのミスに食い込んだのか詳しく知りたいところです。
複数解釈のある、解けない謎は果たしてミステリと呼べるのか。本格スキーなもんで。

『ヒストリカル・ガイド ドイツ・オーストリア』 坂井栄八郎 

ドイツ及びオーストリアの、歴史・文化・地理の概説。
参考資料とさくいん有。

簡潔かつスタンダードな歴史話は良かったのですが、地図がちょっと使い辛かったです。
本文中の地名が地図内に無いことが多かったので。それでは意味がないと思うのです…;

『黄金仮面』 江戸川乱歩 

黄金仮面VS明智小五郎。冒険活劇。
私はモンキーパンチさんがルパン三世に不二子ちゃんを出したのはこれが元ネタなのかしら?と思うのですがどうなんでしょう。
「何者」が併録されていたのですが、本格ミステリが好きな私にはこちらの方がずっと面白かったです。
しかし乱歩現役の頃「何者」の評価は低かったようで、それで乱歩はこのような小説をあまり書かなかったのだとか。
物凄く勿体無い話だと思います。論理的でイイです、「何者」。

『カウンセリングマインドの重要性 学校臨床の現場から』 長谷川博一 

今子供にどのように向き合うべきか、ということを臨床医の立場から実例を引きつつ書いていらっしゃいます。
中の字の並びなどもすっきりと解りやすく作ってあるのですが、グラフのわかりにくさだけは頂けません。
何についてのグラフでこの数字は何なのかというのがとても解りにくい。本文との相関がつかめないグラフもありました。

論旨については、少々目線が高い感じなのが気になりました。
子供の本当のところを、本当に理解できているのだろうかと。読んでいてあまり気持ちのいい筆致ではありませんでした。

『魔術師』 江戸川乱歩 

明智小五郎恋をする。
ミステリですが、冒険小説寄り。派手でアクションアクションしています。
陰鬱とした「魔術師」のやり方は、乱歩らしい書き方で結構怖かった…!
推理部分というより謎部分が魅力的。送られてくる数字の意味と手段にどきどきした。
また、かなり模倣されている時計という手段を使ったのは乱歩が一番最初なのでしょうか…

『貧困の克服―アジア発展の鍵は何か』 アマルティア・セン 

アジア諸国の経済状況、また現在経済的に成功している(成功しつつある)アジア諸国が、そのように成功する(した)鍵とは何か、というテーマの本。講演の再録だったかと想います。

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『百器徒然袋―風』 京極夏彦 

冒険小説寄りなので本格スキーには物足りないかもしれませんが、京極堂シリーズのキャラクターに惚れている方にはお勧めです。
みんな元気に動き回っていて楽しくてたまらんでした(笑)
誰より何より え の き づ !!!!(愛)
これを読んでおねーさん本格的に榎木津に愛を感じました。何だあれ。何だあれ。可愛すぎだろう男前すぎだろうエノさんラヴ…!
榎木津バイブルとも言えよう一冊。本棚に欲しい。(笑)

『今昔続百鬼―雲』 京極夏彦 

京極シリーズ番外作。ハナから「冒険小説」と銘打たれている通り、ミステリというよりは冒険モノであったと思います。シャーロックや乱歩に近いような。
多々良先生の行動がユーモラスなので基本はコメディなのですが、「古庫裏婆」は怖かった…。
本編にも絡んでくる内容なので、読んでおくと本編がより解りやすいです。
沼上君の一人称がひたすら可愛くて好きでした。

『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』 R・P・ファインマン 大貫晶子訳 

物理学者のR・P・ファインマンさんの自叙伝。
とはいえ、ファインマンさんの人生は愉快痛快面白い。口語の文体も読みやすく、時間軸に沿って様々なビックリエピソードが並んでいます。
自叙伝というよりエッセイに近いのではないでしょうか。
おちゃめで真っ直ぐで、興味があれば何にでも挑戦してしまうお人柄に惚れました。向上心溢れていて前向きで、ひたむきで、励まされます。
訳者さんも上手いです。そんなファインマンさんという人がよく顕れた日本語になっています。
楽しく、元気になれる本です。

『ふたつの近代 ドイツと日本はどう違うか』 望田幸男 

ドイツ関連はまだまだ勉強中なのでともかくとして、日本関連の情報では本当にそうなのか?と疑問に思われる部分が多かったです。
今まで読んだことのあるほかの本と異なる意見が多々あったので。
史実解釈に関して結構独特な方なのでしょうか。

『仮面の告白』 三島由紀夫 

官能的で、暗く、でも引きずり込まれる筆致でした。
読んでいるとずるりと自分の気持ちまで沈んで来ます。引き摺られます。でも文章に惹きつけられて読みたくなる、なんだか魔性です(笑)

『予知夢』 東野圭吾 

湯川助教授と草薙刑事の理系ミステリ短編集第二弾。
「予知夢」というどう考えても不可思議な現象を科学できちりと解決させてしまう手腕はさすが。

『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』 R・P・ファインマン 大貫晶子訳 

下巻とまとめて書きます。

『すぐわかる「3分間数学」』 アルブレヒト・ボイテルスパッハー 畔上司訳 

数学関係のエッセイ集。
ひとつひとつの記事が短く、簡単に読めて面白いです。
数学者の頭の中身を少しだけ覗いた気分になります(笑)文系とはやっぱり違いますね。

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