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『ユダヤ人』 ジャン・ポール・サルトル 

哲学者の書く文章なので抽象的でやや読みにくかったです。
でもユダヤ人とユダヤ問題についてかなり的確・端的にまとめてくれていると思います。
やはり彼らを肌で知らない日本人ではユダヤということについて書く・理解するのは難しいと思うのです。彼らが自然に隣人であるフランス出身のサルトルだからこその分析だと思います。
しかもサルトルは、反ユダヤ主義者に対してものすごく批判的なのです。
こんな風に自国の人間を批判しちゃって出版後に嫌がらせとかなかったんだろうかと心配になりました(何でお前が)
その皮肉というか、批判の仕方がユーモラスです。かつ論理的。
抽象的、といいましたが、その抽象的比喩をきちんと理解できればそこにはきっちり論理が存在していて理解しやすい。慣れが大切ということでしょうか。
ユダヤ人について知るには非常にお勧めの一冊。
その道のプロの教授推薦でもあるので、心配ありませんですよ(笑)

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『ドイツプロゼミナール』>『ビスマルク体制下の訪独日本人』 

前述>
『日独文化人物交流史―ドイツ語事始め』 宮永孝
『広島修道大学研究叢書 第85号 明治初年のドイツ留学生』 森川潤

『岩倉使節団の再発見』 米欧回覧の会(編)
『『米欧回覧実記』に登場すること、しないこと―ドイツ・オーストリア・スイスにおける岩倉使節団―』と『夢から現実へ―米欧回覧実記独訳にまつわる個人的なこと―』のみ読了。
博文は二度目の訪独(+オーストリア、憲法調査)の前このときにシュタインに既に会っていたらしいという話が目新しかった。ドイツにおける使節団の行動をまとめてくれているわけではないので、雑学的。

『現代語訳 特命全権大使 米欧回覧実記 第3巻 ヨーロッパ大陸編 上』 久米邦武著・水澤周訳注
久米の『米欧回覧実記』の現代語訳。記述ミスや歴史的事件への注釈つきで読みやすい。
ドイツに割かれた章は10章分。ドイツの状況を記すことが中心で、他の使節メンバーの考えや行動はほとんどなかったので流し読み。
風景描写が綺麗です。

『岩倉使節団の歴史的研究』 田中彰
第一章『岩倉使節団をめぐって』および第五章『岩倉使節団の米欧回覧』四プロシアとドイツ帝国のみ読了。端的に纏まっています。結構独自観点からの話もあるので基本を抑えてからじゃないと変な岩倉使節観が植えつけられそう(笑)
参加面子のリスト、さくいん、参考文献と史料のリストなど盛りだくさん。

『欧米から見た岩倉使節団』 イアン・ニッシュ(編)
『第五章 ドイツ 二つの新興国の出会い』のみ読了。
江戸末期の日独交渉に関してさらっと撫でてから入ってくれる。親切。
今のところ一番、海外メディアの使節団への反応や市民の反応について書いてある。
ビスマルク演説が割と公平な感じで纏まってる? この演説は引き合いに出す人によってニュアンスが違う纏め方になってるので微妙。
当時どうやらオイレンブルクは内相。
さくいんあり。注釈(参照)は載せてあるけどやはし横文字の本ばかり(笑)

『桂太郎自伝』 桂太郎
1993年の改訂版なので多少振り仮名があったりして読みやすくなっている。注と解説もついている。
第二の最後~と第三のはじめの方を参照。一回目のドイツ留学から、二回目のドイツ留学を終えての帰国後くらいまで。
たろさん自分のこと大好きだな!(笑)もう語り口が彼らしすぎる(爆笑)
史料的には三割引くらいして読むべきだと思いました(笑)
『我曰「子は軍事を担当せよ、我は軍事行政を担当せん」この時初めて二人の間に此誓約は成立たり。』

『広島修道大学研究叢書 第85号 明治初年のドイツ留学生』 森川潤 

索引は無し。もくじも簡素。参考文献は各章末に注釈として掲載されている。

明治初期(~明治6年)のドイツへの留学生の、留学前の経歴・学んだ事柄や滞在中の状況・ドイツに対する印象、などをまとめた論文。一次資料からの引用が多いので関係者についての基礎知識を入れてからの方が読みやすいと思います。
事実の列挙という感も否めないですがまとめの章も用意されていたし色々な資料を示していただけたので満足です(何様)
特に医学関係の留学生の静動と、青木周蔵がフォーカスされています。
青木ドイツ大好きなんだな…。
巻末の幕末~明治6年までのドイツ留学生リストが情報が詳しいので重宝です。
あと当時のドイツの大学への日本人留学生の在籍数と、ベルリン大学の学位取得者数も図表あり。数字のデータでわかりやすいです。

『日独文化人物交流史―ドイツ語事始め』 宮永孝 

索引は無し。ある程度もくじは詳しいのでそこから引くしかない。
参考文献表は無いが、各章の最後に参考文献が注釈として掲載されている。

日独交流史の基礎本。
来日ドイツ人のはじめ、訪独日本人のはじめ、日独両国で両文化が、誰の手で、どのように広まったかなど。
日本におけるドイツ、また、歴史的事件などの話よりドイツ語・ドイツ文化の受容の話の方に主眼が置かれている印象でした。
日本でドイツ語がどのように学ばれるようになっていったか、日本におけるお雇い外国人、主な来日ドイツ人、については結構濃いですが、逆はあまり情報がありません。さらっと流してる感じ。
ただ、独和辞書の種類・私立の独逸語学校(名前・代表者・所在地など)・近代のドイツ留学生(名前・出身・その後)などが独自に一覧化されていたのはわかりやすくて重宝します。明治初期だけに限るなら、留学生のリストは『明治初年のドイツ留学生』(森川潤)の方が情報量が多かったですが。
割と色々な事柄について基本的な情報やソース元を出してくれているので、ここから興味のある素材を見つけるのがいいんじゃないかと思います。
私の場合はかなりいろいろ見つけることができてうはうはです(笑)
今までは「日本史」関連の本を読んでいたわけですが、この本では「日本とドイツ」がテーマなので、「日本史」で好きになった人物が意外なところでドイツに関わってきたりするのですよ。

『湖のトリスタン―ルートヴィヒ二世の生と死』 田代櫂 

参考文献表はありますが、索引は無し。章や節のタイトルも結構抽象的で、内容が推察しにくく、レポートの参考などにはしづらそうです。
参考文献は国内外に広く渡っています。
著者の方の専門はこちらではない様子で、研究書というより趣味の本という印象。小難しい専門書より小説に近く、割合読みやすいです。
ルートヴィヒについて調べるとっかかりにするには良いのではないでしょうか。
ただしこの本でのルートヴィヒに対する評価は、基本的にやっぱり「狂人」であったというところに落ち着いてるように思います。
彼の作った建築、特に内装に対して、「常人の感覚ではない」とやたら酷評でした。
また彼について考察するに不可欠であろう性的な嗜好についてはあまり書かれていませんでした。
そのため、鵜呑みにしてしまうにはあまりに一面的だと思います。
一番濃く書かれているのは、表題の通り彼の『死』についてです。
当時の証言や解剖の結果などに基き科学的な検証がなされており、興味深かったです。

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『小ナポレオン山田顕義 剣と法典』 古川薫 

長州は『用兵の鬼才』『小ナポレオン』『法典伯』こと山田顕義が主人公。
生まれ~お亡くなりになるまでざくざく撫でて下さっています。
というか正確にはしょっぱなの描写は、日本大学さんによる市の墓所整備からなのですよね。
そのあたりから一貫して『山田暗殺説』を支持しているらしい古川さんは、随所にそれに関する伏線を引いて下さっているようでした(笑)にやりと来ます(笑)
せりふやエピソードというより、本人の書き物や時事描写重視。
そのため『抵抗の器』や『五稜郭を落とした男』よりやや固いかな、と思いましたが、怒りっぽくて気が強く男前の『抵抗』市と、かわいくってかわいくって男前な『五稜郭』の市とのちょうどバランスよく真ん中、な市のような気がしました。
一部『天辺の椅子』(古川薫)の描写と同じ部分があって微妙にリンクがされてます。なので児玉もちらと顔を出していましたv
人物描写では、今までで一番龍子ちゃんとひな子さんの描写が可愛かったですv
二人の女性がしっかりした人で、どろどろの恋愛模様にならないあたり私の肌に合いました(笑)
火花散るバトルという意味では山県VS山田より(ここではそこまで険悪そうではなかった。抵抗~よりは)、陸奥VS山田が楽しい・・・!
市が心血注いで作った民法と商法が公布のみで、衆議院と貴族院で握りつぶされちゃうくだりは切なかった(;;)
原・犬養・尾崎関係の本が初期議会話は乗せていたけど、予算の話で忙しくて民法・商法話が書いてあった記憶がありません。
野党がどうして反対したのかも少し詳しく知りたいです。

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『百鬼夜行―陰』 京極夏彦 

掌編集。
今までの長編小説に出てきた脇キャラ+関君(…)がメインになっています。
オムニバス的に京極堂だけは登場してくるいつもの形とは逆に、一切京極堂が出てこない、というつくりが新鮮でした。
またミステリではなく純粋に妖怪小説になっているのも意外なところ。雰囲気を楽しむ伝奇系作品の一種、だと個人的には思います。漂う空気が妖しくうつくしいです。
何人か知らない人もいたんですが、あれは出てきていないのか忘れてるのか(笑)たぶん忘れてるんだろうなー;;
ここまでの再読がしたくなります(笑)

『ビスマルク Century Books―人と思想』 加納 邦光 

ビスマルクの伝記的な本。的、というのはそもそもこの本が連なってるシリーズが思想史+伝記みたいな性質のものだからです。内容はビスマルクの誕生~亡くなるまで。
巻末に索引+参考文献有、使いやすいです。
中身は易しく書かれている印象です。中学~高校生向けくらいでしょうか。
世界史的な事件、特にマイナー(と思われる)ものにはしっかり注記が記されていたので私のような世界史をきちんとやっていない人間にはありがたかったです。
作者がビスマルクに心酔している人じゃないせいか、等身大のビスマルクを心がけて書いてあるせいか、伝記記者に時折ある対象の美化があまり感じられませんでした。
政策的・根回し的失敗談も収録されていましたし。
併せて本人の書き物(手紙など)の引用が多く、人となりの理解を助けてくれます。
引退して尚人気が高く、メディアによって政界に影響を与えていたーというくだりに、名前を変えて新聞投書をしていたという陸奥宗光を思い出しました。

ビスマルク (Century Books―人と思想)

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