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『火村英生に捧げる犯罪』 有栖川有栖 

火村&アリスシリーズ10冊目の短編集。
ボーダフォンユーザーのための有料サイトで配信された作品も収録で美味しい1冊。待ってました…!
限られた枚数で纏める必要があることからか、どの作品も構成に工夫がこらしてある印象です。読んでいて飽きません。
冒頭一文目でぐっとひきつけられる作品も多く、益々腕に磨きがかかっておられると…ファンの贔屓目でないといいのですが(笑)

以下は簡単にですが、一作品ずつ感想です。
犯人バレ・トリックバレはありませんが、描写などに若干言及します。

「長い影」
黒々とした長い影というモチーフに、漱石の『門』を連想しました。漱石の描いた門の影は退いていかないままですが、有栖川先生の場合は影を振り切ろうとしており、わずかながら光が見えている気がしました。
また、過去の事件で殺害された老婦人を金貸しとしたのは『カラマーゾフの兄弟』を念頭に置いているのかなーと思ったのですが、穿ちすぎでしょうか。

「あるいは四風荘殺人事件」
大体雑誌掲載時に書いたとおり(当時の感想
それ以外では片桐さんの火村ファンぶりに突っ込みをいれたいです(笑)
本格ミステリを書くうえでの特殊なルールとそれゆえの醍醐味が三人の試行錯誤の中から読めて楽しかったです。ミステリ創作の過程を見ているようで。

「鸚鵡返し」
初の火村視点!噂には聞いておりましたが、ようやく読めました…! 可愛い小話。

「殺意と善意の顛末」
火村と有栖川、飲み交わしながらの短い話。簡潔ながら面白いネタで、素敵なミステリ小品だと思います。
鮫山さんがかっこいい…!

「偽りのペア」
婆ちゃんと火村先生と有栖川が和気藹々している様子に和みました。
メイントリックは確かにシンプルですが、私は唸ってしまいました。なーるーほーどーなー!
タイトルとの相関が好きです。

「火村英生に捧げる犯罪」
有栖川サイドと火村(警察)サイドが交互に来る構成が面白くて好きです。
何気ない伏線とその回収がきっちりされていて良かったです。

「殺風景な部屋」
現場を見ずして、有栖川の報せてくれた情報だけで謎を解いてしまうまさに名探偵火村先生。
読者に提供される情報は火村と同じ量でしっかりフェアなのですが、まったく解りませんでした(笑)お流石です。

「雷雨の庭で」
100枚という短い中で頑張ってまとめていらっしゃる、という印象を受けました。
いろいろ加えたかったエピソードを削った(描かなかった)のかなあ、などと推測をしてみたり。
ところで作中の有栖川の著作はどうやら3作。女王国はカウントされていないのですね。

火村英生に捧げる犯罪火村英生に捧げる犯罪
(2008/09/25)
有栖川 有栖

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Comments

藍色さんへ

初めまして!コメント&トラックバックありがとうございます。
『火村英生に捧げる犯罪』、工夫が感じられたという点まったく同感です。
収録作数が多い短編集は飽きてしまうこともありますが、この一冊に関してはぐいぐい引っ張って頂けたなあと思います。
次巻も楽しみですね。
藍色さんのご感想も読みに伺いたいと思いますv

はじめまして。
こちらの記事にトラックバックさせていただきました。
工夫が感じられましたね。

トラックバックなどいただけたらうれしいです。
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火村英生に捧げる犯罪

火村英生に捧げる犯罪の書評のリンクです。

火村英生に捧げる犯罪 有栖川有栖

火村英生に捧げる犯罪(2008/09/25)有栖川 有栖商品詳細を見る 装画・装幀は大路浩実。火村英生&有栖川有栖シリーズ10冊目の短編集。 掌編から...
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