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『七十四秒の旋律と孤独 -Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作』 久永実木彦 

友人からのお薦めで読みました。短編で、書籍にはまだまとまっていないのかな? 電子書籍でこちら一本だけを購入。
宇宙とロボットのSFで、用語の使い方や世界観も王道、アクションありミスリードあり、素直に楽しかったです。短編のなかにSFわくわくぎゅっと詰め余韻ありというような
また、公募で受賞した作品であるので各応募作への選評が付いていたのが、すごくこう…自分でもいちおう小説を書くので、背筋が伸びる思いでした…そして勉強になりました。

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『かぼちゃの馬車』 星新一 

久々に星先生のショートショートを読みました。
昭和四十八年刊行とは思えないくらい現代の風潮が見通されててびっっくりする…!!
初対面でも話が弾むように共通の話題を見つけ出してくれる機械とか、一家に一台ロボットの時代が行き着く先とか、想像で予見したのかと思うと凄すぎる。
あとやっぱり「エヌ氏」って言われると星先生のショートショート読んでる~~!!!ってかんじでわくわくしてしまうな
かんべむさし先生の解説も、星先生の文章へのたとえが素敵でした。

『30代でちいさなカフェはじめました』 岩上喜実 

仕事で今後経営者の方とお話する機会が増えそうだ、ということで、企業の仕方について知りたいと思ったものの、複雑な内容では多分理解できない…ということで、取っつきやすそうな印象から手に取ってみた1冊。
カフェ経営の準備や裏側という内容がおもしろそう、かつ著者の岩上さんはイラストレーターでもあるためふんだんにイラストを使った誌面が読みやすそう、という予想に違わずさらっと読めました。
本当に基本的な事項を柔らかく書いて下さっているので、理解しやすい一方、本格的にカフェ運営をという方にとってはもう少し詳しく知りたいと感じる部分も多いかもしれません。
元書店員でもあるという岩上さんこだわりのカフェは、ごはんが美味しそうで雰囲気が素敵なのはもちろん、書籍もたくさん置かれているとのこと。是非足を運んでみたくなりました。
鳥取旅行に行くときは忘れずに!
HPがないようなので、Facebookをはっておきます→https://ja-jp.facebook.com/Noncafe

『笑う大英帝国―文化としてのユーモア』 富山太佳夫 

王族貴族から政治家までこきおろし、馬鹿では分からない理知的なネタから下ネタまで飛び出して来る、イギリスにおけるユーモア・笑いについて書かれた1冊。

章ごとの内容は、ざっくり分けると、
1章~3章:王族・政治家・貴族という笑いの対象となる身分別
4章~5章:パロディについて
6章:聖書や戦争という扱い方によっては「不謹慎だ」と怒り出す人がいそうなものを「笑う」ことについて
7章:同性愛について

挿絵があれば挿絵もふんだんに引用されているため、イギリス文化に造詣の深くない私でもおかしさが伝わってきました。
富山先生の語り口もとにかくユーモラス。
政治家貴族を笑い倒すイギリスを、富山先生は「歴史的に不真面目」「理解できない」「下品」とざっくり切ってゆかれます。
そこには「けなし愛」とでも言いましょうか、暖かみのある目差しがあるように思いました。ちょっと半笑いでこきおろしておられる、ような笑
イギリスとイギリスのユーモアが本当にお好きだからこの本が生まれたのだろうな、と勝手ながら感じました。

第3章が「御主人様はアホですから―執事の伝統」という題を冠しているところから期待はしておりましたが、バーティ&ジーヴスが紹介されていたこともとても嬉しかったです。


笑う大英帝国―文化としてのユーモア (岩波新書)笑う大英帝国―文化としてのユーモア (岩波新書)
(2006/05/19)
富山 太佳夫

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『科学的とはどういう意味か』 森博嗣 


『すベてがFになる』などの著者である森博嗣先生が、「科学的であること」のメリットについて論じた1冊。
人生において、さまざまな窮地に対して、「科学的な思考法ができること」「科学知識があること」がどれほど有益かを分かりやすく説明して下さいます。
理系の科目が苦手なひとは理系の知識に「分からない」「理論はいいから簡単に結論だけ話して」と思考停止しがちであるという指摘は耳が痛かったです。
そういう理論を聞くことや、分からなければ考えること、数字に親しむことが自分の命を救うかもしれないと森先生は言います。
では「科学的であるにはどうすれば良いのか」も本書では語られています。
私も遅ればせながら実践して行きたいです。


科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)
(2011/06/29)
森博嗣

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『できそこないの知』 ウエンツ瑛士 

タレント・ウエンツ瑛士さんのエッセイ集。
ウエンツさん主演のミュージカル『天才執事ジーヴス』が最高に良かったので手に取ってみました。
仕事のことや人間関係のことなどを、どういうふうに捉えたら楽しく邁進して行けるのか、ウエンツ式思考法についてお話して下さっています。
久しぶりに読みかえして実にしたいと思える自己啓発本を読みました。
変な言い方かもしれませんが、いわゆる「アイドル」の「タレント本」というくくりだけに置いておくには勿体ない。
嫌いなひとや理不尽な他人にどう対応するか? というお話は特にためになりました。
悪意をぶつけられると落ち込んだり腹が立ったり振り回されて最終的に自己嫌悪する、ということが多かったのですが、これからは消化が少し楽になりそうです。
「律儀でありたい」(本文より)という言葉の通り、周囲の人を大切にしながら丁寧に生きているひとなんだな、というのが伝わってきました。こんなひとが身近にいたら、人生幸せだろうなぁ。
見習いたいです。

文章はひとつの話題について2~3ページでコンパクトにまとまっています。
ファン層ニアリーイコール読者層に合わせて分かりやすくかみ砕いてくれたのかなと思うのですが(読み手に合わせて柔らかい伝え方を選べるというのが既に頭の良い方だなと思うのですが)、まだまだウエンツさんのなかにはたくさんの思考がありそうで、もう少し固め又は長めの文章も読んでみたくなりました。


できそこないの知できそこないの知
(2010/10/01)
ウエンツ 瑛士

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『しずるさんと気弱な物怪たち』 上遠野浩平 

夏の怪病、ビリビリする蜘蛛、原因不明の大爆発? 街で起こった不思議な事件を、しずるさんとよーちゃんのコンビが解き明かしてゆく連作短編。
読み口ライトなミステリです。
なんとなくではあるのですが、徐々に物語の核がしずるさんからよーちゃんにスライドしてきているような。
序盤はミステリアスなしずるさんと、ごく普通の明るい少女よーちゃん、という描かれ方だったと思うのですが、「どこにでもいる女子学生」であったはずのよーちゃんが実はとても特別な存在なのかも…と匂わすような描写が多々。いや今までもちらほらありましたが、今作は更に多くなったように感じました。
それに伴って、よーちゃんが自身の意思で謎を解こうと行動し、しずるさんのように思考する場面が増えていたことも今までとの違いを感じる部分です。
しずるさんとよーちゃん、調べたり考えたりする「探偵役」の機能割り振り・役割分担が、よーちゃんに傾きつつあるのでしょうか。
今後も楽しみです。
また、シリーズ同士で世界観が繋がっている描写がしばしば挿入される上遠野作品ですが、今作では炎の魔女と死神さんが顔を出しておられてもの凄くテンションが上がりましたー…!

また本編の話からは逸れますが、挿絵が全てフルカラーだったことに驚きました。
星海社さん、気合いの入った文庫を刊行しておられる…!


しずるさんと気弱な物怪たち (星海社文庫)しずるさんと気弱な物怪たち (星海社文庫)
(2014/04/11)
上遠野 浩平、国道12号 他

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